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September 15, 2011
プロジェクト・グーテンベルクのマイケル・ハート:デジタル図書館の開祖にして生涯Maker

プロジェクト・グーテンベルクの創始者マイケル・S・ハートが、今週、イリノイ州アーバナで亡くなった。64歳だった。彼は単独で世界初の電子書籍を作り、やがて、ASCIIテキスト形式のデジタルデータで本を提供する世界的な運動へと発展させていった。彼の目標は、電子書籍を、誰もが、どんなデバイスを使ってでも読めるようにすることだった。本当の公共図書館を作るという彼の努力は、永遠に語り継がれる伝説となった。そしてハートは、フリー運動、オープンソース運動の創始者のひとりに数えられている。初期のプロジェクト・グーテンベルク書籍はタイプミスが多かったが、後に打ち込みと校正を手伝う多くの人たちによって、品質が向上していった。現在、そのテキストは、ほとんどの主要形式に変換され、オーディオブックまで作られている。アマゾンとアップルが支配している今の商業生態系の中にあっても、無料電子書籍は、電子書籍を公共財産にしようと奮闘したハートの努力の賜物だ。
今日、プロジェクト・グーテンベルクでは世界の文学作品が読める。19世紀にエドマンド・ベケット(グリムソープ卿)によって書かれたA Rudimentary Treatise on Clocks, Watches and Bells(置き時計、懐中時計、ベルの基本管理術)のような掘り出し物もある。
ハートの死亡記事には、彼が生涯Makerだったと書かれている。
ハートは熱心な技術者であり未来学者でもあった。生涯ティンカラーであり、ラジオ、ステレオ、ビデオ、そしてもちろんコンピュータと、時代時代のテクノロジーを自分の手を使って学んでいった。彼は常に未来を見つめ、技術発展の姿を予測していた。彼が夢見ていた未来像のなかに、いつか誰もが自分だけのプロジェクト・グーテンベルクのコレクションや、望みの書籍のセットを持つことができるというものがあった。これは、安価な大容量ハードディスクと、携帯電話などのポータブルデバイスの普及によって実現した。
(中略)
大変な倹約家だったハートは、一生を通して多くの物を所有し、多くの友人に囲まれていたが、ほとんど金は使わなかった。医者にかかることはせず、たいていは自宅治療で済ませた。家や車は自分で修理した。コンピュータやステレオや、さまざまな装置を、廃品を使って手作りした。
思うに、ハートは機械いじりが好きだったからデジタル公共図書館が作れると確信したんだろうね。しかも本来のDIY方式で。つまり、最初は独力で始めて、やがて仲間を引き込んで協力態勢を作っていく。1990年代、多くの政府機関、教育機関、基金などの資金がデジタル図書館の研究開発に使われるようになったが、ハートのアプローチは、ずっと社会的で文化的なインパクトも強かった。マイケル・S・ハートは、まさに私たちみんなの手本だ。
私は、この死亡記事の最後に引用されていたハートの言葉が好きだ。「学ぶことは、それ自体が報いである。それがすべてだ(Learning is its own reward. Nothing I can say is better than that)」
英語版編集者注:ハートはRepRapプロジェクトのメンバーでもありました。そのことはDisruptive Technologyにも書かれています。
- Dale Dougherty
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Sep 15, 2011 12:00 AM
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September 8, 2011
Zero to Maker(ゼロからのMaker):工具をどうするか
これから1カ月ちょっとの間、ちょっとヤル気のなかったMaker、 David LangがMakerカルチャーに身を沈め、我らの仲間、TechShopの寛大なるご協力のもと、できる限りのDIYスキルを習得していく様子をレポートします。彼は、何を学んだか、誰に会ったか、どんなハードルをクリアしたか(またはしなかったか)など、奮闘努力の過程を定期的に報告します。きっと面白いものになるよ。 - Gareth
このZero to Makerに関して、DIYを始めることに対する恐怖心を克服していく過程を記事にするという、私の漠然としたアイデアを最初に持ちかけたのは、Makeブログの編集長 Gareth Branwynだった。ご承知のとおりGarethはMakerへの道の最初の一歩を踏み出させる名人であり、私にも役に立つ助言を山ほどしてくれた。いまだに、そのすべてを吸収しきれず、彼が紹介してくれたリソースをたぐっているほどだ。私たちは、プロジェクトから学ぶという方針に的を絞っていこうと話し合った。前回のコラムはそれに則するものだった。さらに、初心者Makerに必要なものは何かを2人で話し合ったのだが、そこで彼は、『Make: Electronics ― 作ってわかる電気と電子回路の基礎』について、そしてそれが初心者に向けて(プロジェクトから学ぶという方針で)編集されていることを教えてくれた。私はそれを注文することにした。その理由は2つあった。a)私は電子工作の経験がなく、学びたいと思っていたから。b)Makeが私のような初心者、まっさらな状態からDIYを始めようとしている人たちに何を提供するべきかを知りたかったからだ。
数日後、Amazonから本が届き、数時間ぶっ続けで読みふけるつもりで時間を確保した。ところが、最初の5ページ目で大きな障害にぶちあたってしまった。この本で紹介されているプロジェクトや実験を行うために必要な工具を何ひとつ持っていなかったのだ。とにかく学びたい、今すぐ始めたいという熱意がどれだけあったとしても、工具がなければZero to Makerの旅の目的を果たすことはできない。
(写真)Tormach CNCミルマシン(左)と Shopbot(右)。これが自宅のガレージにあるという人はいないだろう。TechShopや設備が充実したハッカーペースなどで借りて使える。
工具を持っていなかった理由は、それを買い揃えるだけの金がないからだ。それに、工具を置いておくスペースもない。私はバークレー・マリーナのボートに住んでいる。それだけで冒険的な生活であり、生活費も非常に安く済むのだが、工具一式を並べておけるスペースはない。この問題を解決できるのは、かなりの創造性の持ち主だろう。しかし幸いなことに、こんな私たちでも、工具とスペースの両方が手に入る道が拓けていることを知った。しかもそれは、どんどん数を増やしている。
私はTechShopの会員になることにした。サンフランシスコ湾岸地区に住んでいる人なら、これは素晴らしいオプションだ(間もなくデトロイトとブルックリンにもオープンする)。月125ドル(年会費1200ドル)で、75000ドル相当の工具や作業場が使えるのだ(工具の品揃えをとにかく見てほしい!)。しかも、専門家の指導も受けられる。この問題については今後のコラムでじっくり話すとして、今のところは、これがもっとも価値があり、現実的なオプションだ。
私は、この工具問題に関して、Zero to Makerの1回目のコメント欄(英語版)でも話を続けているが、この問題に対する読者からの助言も数多く寄せれている。いくつかを紹介しよう。
場所の共有
私は Shareable Magazineの発行者、Neal Gorenfloに、工具を使える共有の場所がないかと尋ねてみた。すると彼は、こんな素晴らしい答えをくれた。
共同利用という点では、Access Trumps Ownership運動です。一般の人間は、道具を借りたり共有するほうが得だというのが、このグループの理念です。所有することで生じる、コスト、税金、保険、補修、保管、廃棄といった面倒な問題を回避できるからです。もちろん、そのほうが社会にとっても有益です。
工具の共有を行うP2Pサイトは、工具を持ち寄る利用者が中心になって形成されるため、また工具のほとんどが家の近くで使える必要があるため、地域ごとに分散する傾向がある。
Neighborgoods - ロサンゼルス
Rentalic - サンフランシスコ
Neighborrow - ニューヨーク
Snapgoods - ニューヨーク
RentCylce - 全米に展開。ただし、レンタルショップがベース。
Lending Libraries - Andrew McKayが工具のライブラリ(図書館)があると教えてくれるまで、私はこの存在を知らなかった。私の家の近くでは、カリフォルニア州バークレーにライブラリがある。会員証を見せるだけで借りられる。全国のライブラリのリストはウィキペディアにあるので確認してほしい。Neal Gorenfloは、自分で地元の貸し出し用のライブラリを開設することが、真のDIYへの道だと言っている。
ハッカースペース
もちろん、ハッカースペースもある。使える工具の種類は多種多様だ。電動ツールは、たいていのハッカースペースが揃えている。3Dプリンタのような珍しいものや、大型の木工マシンや金属加工マシンを持っているところもある。詳しいことは、Hackerspaces directoryで調べられる。家の近くのハッカースペースに連絡を取るか直接訪ねるかして、何が使えるかを教えてもらうといいだろう。
このほかに、工具や場所を提供してくれるところがあったら教えてほしい。
- David Lang
訳者から:Access Trumps Ownershipは共有経済を推進する運動。このサイトには、経済学者セオドア・レビットの有名な言葉「人々は1/4インチのドリルを買いたいわけじゃない。1/4インチの穴が欲しいだけだ」というものが引用されている。そういうことね。それより、TechShop、日本でもやってほしー! と思ったけど、結構高いのね。
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Sep 8, 2011 12:00 AM
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August 26, 2011
Zero to Maker(ゼロからのMaker): 正しい人たちと一緒に過ごそう
これから1カ月ちょっとの間、ちょっとヤル気のなかったMaker、 David LangがMakerカルチャーに身を沈め、我らの仲間、TechShopの寛大なるご協力のもと、できる限りのDIYスキルを習得していく様子をレポートします。彼は、何を学んだか、誰に会ったか、どんなハードルをクリアしたか(またはしなかったか)など、奮闘努力の過程を定期的に報告します。きっと面白いものになるよ。 - Gareth
人はもっとも多くの時間を共に過ごしている5人の平均である。 - Jim Rohn
この格言を初めて聞いたのは、2009年に私がOCSC Sailingに務めていたころだった。私は50フィートまでのヨットを操縦できる免許を取得したばかりのときで、この言葉は私を立ち止まらせた。そして、今自分はどこにいるのか、どうやってここまで来たのかを考えさせられた。その1年半前まで、アメリカでもっとも難しい部類に入るサンフランシスコ湾で大型ヨットを借りて動かした経験などひとつもなかった。私は免許の取得を誇りに思っていた。しかし、不思議なことに自分自身が変わったという感がしない。それどころか、昔からの自分そのままなのだ。そしてあの格言を聞いて、納得ができた。これまでに経験した仕事や局面を、大学、高校までさかのぼって振り返るに、どんなに勉強しようとも、どんなに頑張ろうとも、そんなこととは関係なく、自分が技術や習慣を獲得する根底に直接関わっていたのは、そのとき付き合っていた人たちであることがわかった。
それ以来、私はこの言葉を、新しい技術を効果的に習得するための信条としている。Zero to Makerの旅の最初のステップとして、私はゆっくり時間をかけて、誰と付き合うべきかを考えた。そして、もっと大切なこととして、その人たちが仲良くしてくれるための方法を考えた。私が住んでいる地域(サンフランシスコ)に住んでいる人たちをざっと調べてみたところ、毎月開かれているミートアップグループ、Make: SFへ行けという啓示が、あちらこちらに見えてきた。そのグループの活動内容は、彼ら自身がこう説明している。「Makerコミュニティへの入口。地元のMakerと仲良くなって、新しい技術を習い、成長しよう」

8月のMake: SFミーティングの様子。会場はサンフランシスコのNoisebridgeハッカースペース。
幸運なことに、ミートアップは数日後に開かれることになっていて、会場も私のアパートから数ブロックの場所にあった。私は開催数分前に会場に到着したので、このミートアップの主催者であるハッカースペース、Noisebridgeの中を見て回ることができた。また、責任者の1人のMalcolmからMake: SFグループの簡単な歴史などを聞くことができた。彼との会話中、私は緊張しながらも、自分がまったくの素人であることを打ち明けた。それに対して、彼は大喜びで、ここがまさに私の来るべき場所であったと応えてくれた。間もなく、部屋には参加者が集まってきた。20人を超える人が待っているにも関わらず、Malcolmは見学ツアーを続けてくれた。そして、参加者全員に、自己紹介と、ここへ来たきっかけを話すよう促した。私は、集まった人たちの多様さに驚いた。アートディレクタ-、アニメーター、アーティスト、不動産ブローカー、ソフトウェアエンジニアなどの男女が混在している。Andrew(別の責任者)が、物を作るのが初めてで、Make: SFに初めて参加した人はと聞くと、半数以上の人たちが手をあげた。私は落ち着いた気分になった。ここは、失敗したり、質問をしても大丈夫な場所なんだと。
Dave が初めてハンダ付けを経験した MintyBoost。
私たちは3つのグループに分かれて、電子キットのワークショップを行うことになった。私は、iPhoneやiPodに単三乾電池から充電するためのデバイス MintyBoostを作るグループに入った。参加者全員にキットとハンダごてが渡された。それが私の初めてのハンダ付けだった。それは傍目にも明らかだった。何をどうしていいやら、さっぱりわからなかったが、Malcolmが丁寧に説明してくれた。私が失敗したことや、理解できないことがあると、別のグループのメンバーがやってきて教えてくれた(その反対のこともあった)。その夜、私はクールなiPhone用充電器と基本的なハンダ付けの技術と、そして両手に余る新しい友だちを手に入れた。火曜日の夜にしては上出来だ。
Makerたちとより長い時間を過ごすための3つの方法:
1. ミートアップ - 同じ趣味を持つ人たちの会合だ。Makerのミートアップも同じ。私の場合は、地元で開かれていたのでMake: SFに参加したが、同じようなグループは全国にあるはずだ。近所にそうしたグループがないときは、自分で立ち上げてもいい。Make: SFの創設者であるAndrewは、サンフランシスコに引っ越してきたとき、彼が所属していたMake: NYC(今は休止中)のようなグループがないことを知り、自分で立ち上げたのだ。現在、Make: SFは730人以上のメンバーを誇り、80近いイベントを主催している。
2. ハッカースペース - Makerと出会うにはいい場所だ。新しいハッカースペースができたという情報は、日常的に私の耳に入ってくる。地球上のほとんどすべてのハッカースペースは、ここを見るとわかる。ただし気をつけるべきは、どのハッカースペースも同じではないということだ。たとえば Noisebridge(Make: SFのミートアップを主催しているところ)は、TechShopとは形態が違う。Noisebridgeは協同組合型のハッカースペースだ。経験豊かなハッカーたちがハッキングを行うのに適している。それに対してTechShopは、スポーツジムのような形態だ。工作機械を使いたい人、講習を受けたり助言が欲しい人に向いている。
3. ボランティア - Makerコミュニティの間口の広さは他に類を見ない。そこに手伝いスタッフとして参加すれば、驚くほど多くのことが学べる。私たちのような初心者でも、アシスタントとして参加できるプロジェクトやグループはたくさんある。MakeやInstructables.comのサイトを見て、手伝ってみたいと思ったプロジェクトに、何か手伝えることはないかとメールしてみよう。もちろん、Maker Faireやミートアップにもボランティアとして参加できるチャンスがある。
Maker Community Directory は、ハッカースペース、各地のMake:グループ、そのほかの物作り愛好家のグループが数多く掲載されています。
過去の記事
Follow DavidのZero to Maker (ゼロからの Maker)の旅

新バージョン登場! iPhone 4に対応しました。MintyBoostは、iPodをはじめ、他のMP3プレイヤー、カメラ、携帯電話など、USBに接続できるガジェットに充電できる、小さくてシンプル(だけでパワフル)な USB充電器です。自分だけのMintyBoostを作ろう。ミント缶は含まれていません。
- David Lang
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Aug 26, 2011 12:00 AM
Hackerspaces, Makers |
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August 19, 2011
Zero to Maker(ゼロからのMaker)

新コラム「Zero to Maker(ゼロからのMaker)」を今からスタートします。これから1カ月ちょっとの間、ちょっとヤル気のなかったMaker、David LangがMakerカルチャーに身を沈め、我らの仲間、TechShopの寛大なるご協力のもと、できる限りのDIYスキルを習得していく様子をレポートします。彼は、何を学んだか、誰に会ったか、どんなハードルをクリアしたか(またはしなかったか)など、奮闘努力の過程を定期的に報告します。きっと面白いものになるよ。それでは、David Langの登場です。 - Gareth

2009年の晴れた5月の土曜日、友人に日帰りでMaker Faireに連れていかれたとき、それがどんなものなのか、私はよくわかっていなかった。そのイベントに関して、悪く言う人に会ったことがなかったし、実際にあのお祭り騒ぎには心底興奮させてくれた。サンフランシスコからサンマテオに向かう列車は、興味と興奮に浮き立つ顔でいっぱいだった。子供から老人まで、核家族からコスチュームで身を固めたグループなどもいて、私の興味も高まっていった。サンマテオ駅に到着すると、乗客のほとんどがホームに流れ出た。私たちはその人々の流れに乗って、カラフルな会場のゲートを潜った。
会場に足を踏み入れるなり、私は、なにか特別なものに参加している気になった。その新鮮な雰囲気に少々圧倒されたが、なにより私を魅了したのは、周囲の光景と音だった。ブースからブースへと見て回るうちに、すぐにあることに気がついた。「自分の仲間がここにいる!」ということだ。Faireにまん延する空気に私はガツンとやられた。みんなが信じられないほど親切で温かいことに加えて、あれほど多種多様で魅力的なプロジェクトに入れ込んでいる。出展者全員が、自分たちの活動に熱い情熱を持っているのをハッキリと感じた。その日の終わりごろ、ほとんどの出展をたっぷり楽しみ、プレゼンテーションもいくつか見てまわると、私もこの世界の人間になりたいと思うようになっていた。なかでも、DIYバイオハッキングのEri Gentry自身と、彼女が旧来の生物学の教育を受けずにここまでやってきたことを聞いたのは、大きな刺激となった。もっといろいろ知りたくて、私は彼女に近づいた。すると彼女は、仲間に私を引き合わせてくれて、多くのMakerたちと知り合えるようになった。
この1年半を早回しで振り返ってみても、あのMaker Faireは私にとって大きな転換点だった。その日、何人もの素晴らしい友人ができたが、それだけではない。私はある決断をした。「Makerになりたい!」ということだ。自分で何かを考えて作ることで得られる情熱と満足感を味わいたいと思ったのだ。
その日から、私はいくつものMakeの会合に顔を出しては、私が尊敬するMakerたちと時間を過ごすことが多くなった。素晴らしい体験だった(そしてすごく楽しかった)。Maker Faireへ行く前までは想像もつかなかったであろうプロジェクトについても学んだ。そのコミュニティを通して、オープンソースの潜水艦ROVを作ったEric Stackpoleとも知り合った。そのときから私は、オンラインコミュニティ、OpenROV.comで彼の情熱を伝えるための手伝いをしている。そのコミュニティとの関わりは次第に深くなり、ついには、今年のMaker Faire Bay AreaでOpenROVブースを仕切るまでになった。こうしたすべての体験が、私が最初に得た「仲間」を見つけたという直感が正しかったことを示してくれた。
しかし、私にはひとつだけ、重大にして根本的な問題があった。私は物の作り方を知らないのだ! 自分を初心者と呼ぶことすらおこがましい。初心者以下のレベルがあるとすれば、私はそこにいる。新米、新米か? OpenROVに熱心な愛好家がやってきて、プロジェクトに関する技術的な質問を浴びせられたとき、私はただ呆然として、Ericに説明を求める以外に何もできなかった。私の問題のそもそもは、何から始めてよいかわからないという点にある。これほど情熱的な人々やグループに囲まれ、それだけすごい刺激を受けているために、かえってそれを聞くのが怖い。始めることに対して恐怖心があるのだ。なぜなら、私は創造性が皆無で、不器用で、まったく知識がないからだ。しかし私の欲望は次第に大きくなり、ついにはそれが私の背中を押すことになった。私は、Makerコミュニティの一員になるという決意を新たにして、自分の恐怖心に立ち向かうことにしたのだ(そして、ときにはその過程で馬鹿さ加減をさらけ出すことも覚悟した)。
完璧な技術をマスターしようなどとは考えていない。どっちみち、今の段階では望むべくもない。私の目標は簡単なものだ。それは、Makerの立派な初心者になること。4年前、私はスペイン語で同じような決意をしたことがある。私は単語と文法を一生懸命に勉強して、ネイティブの人たちと正確に意思の疎通ができるようになった。同時に、自分が知らない単語や表現が判別できるようになった。これを私は「怪我をしない」レベルと呼んでいる。的確な質問ができて、どこに正しい答があるかがわかるレベルということだ。

これから1カ月間(もう少しになるかも)、私はここで、Zero to Maker(ゼロからMakerへ)の旅の記録を綴っていこうと思う。腕まくりをして、手を汚して、ほかのMakerたちに初心者だったころの話を聞き、恥を忍んで「馬鹿な」質問もぶつけ、怪我をしないレベルになれるよう、思いついたアイデアを現物に作り上げる方法を学んでいこうと考えている。ほかの新米諸君と話しているうちに、自分の恐怖心を克服して、もっと深くこのコミュニティや物作りに関わっていきたいと考えているのは私だけではないことがわかった。どうかみなさん、私の旅を見守っていただきたい。またアドバイスなどがあれば大歓迎です。
私と同じように、やってみたいけど、どこから始めてよいかわからないという人もいるんじゃないかな? この旅に関するアイデアや助言をお待ちしています。
[いちばん上の写真はTechShop提供。Metalworking classウェブページより]
訳者から:「怪我をしない」レベルって、もしかして訳が分かりにくかったかも。説明させてください。原文は「Enough to be Dangerous」。英語の諺で「A little learning is a dangerous thing(生兵法は怪我のもと)」というのがあるけど、それに引っ掛けてるんだと思います。「何がわからなのいかがわかれば、わかったのと同じ」ってよく言うけど、その段階のことだね。それでようやく初心者になれるというのがDavidの考え方のようだ。
- David Lang
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Aug 19, 2011 02:00 AM
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August 5, 2011
Becky Sternに関する1つから5つまでのこと

MakeとCraftの寄稿者、Becky Stern は、つまらないときがない。彼女の創造性とエネルギーには限界がなく、いつだってチュートリアルを作ったり、コメントを書いたり、ビデオを撮ったり、教室を開いたり、自身のオンラインショップのためのびっくりするような製品を作ったりしてる。Beckyのやることは、すべてが正確で、計画的で、合法的で、抽象アート作品であっても、かならず意味があって道理にかなっている。彼女には、編み機から溶接機まで、いろいろな機械から生み出されるあらゆるものを理解しようという決意がある。いや、わかっているだけではない。Beckyはすべてをマスターしている。

特に気に入っているプロジェクトをひとつ教えてください。
1:ASCII ハートネックレスです。テクノロジーとクラフトが絶妙なバランスで統合されているからです。
大きな失敗をふたつ教えてください。
1: 大学生のときに、大学のコンピュータラボで技術者としてバイトしていたのですが、期末試験の最中に徹夜シフトがあり、私は教室に置いてあった学部の新しいプレゼン用ノートパソコンを朝までに取りにいけず、それは盗まれてしまいました。その建物は建設途中だったので防犯カメラも作動しておらず、パソコンはそれっきりです。私はあのときのことをすごく申し訳なく思っています。それ以来、私は、パソコンやカメラや自転車など大切なものには「危ないと思ったら鍵をかける」という主義を貫いています。私がここでやらかした仕事上のミスはそれ一度きりです。だから、当時のボスは私をクビにしないでくれたのね(ありがとう、Dave!)。
2: YouTubeのコメントを直接受け取れるようにしてしまったこと。Makeには、YouTube上に25万人ほどの購読者がいて、みんなすごくおしゃべり。YouTubeでレベルの低い連中の目のとまって、心ないメールに落ち込んだこともよくあったけど、今はもう大丈夫。私の面の皮はすごく厚くなったから。今では、私が見るのは、ラ・ルーやロン・ウィーズリーのハロウィン用コスチュームのアイデアぐらいなもの。

あなたの作品をユニークにしている3つのものを教えてください。
1: アルファ・ナードであること。テクノロジーとクラフト両方を駆使するのが大好き。
2: 解説書。オンラインでなければ、いっそないほうがいいかも。私は、プロジェクトのすごーく細かいビデオや写真や作り方の解説を作ることに誇りをもっているわ。
3: ユーモアのセンス。Vicodin jewelry、laptop compubody sock、Twitchie scorpionといった私の作品を見てもらえばわかると思います。
大好きなツールを4つ教えてください。
1: オルファのカッター。中でもプロ用のボックスカッター。刃がすごくしっかりしていて、熱したナイフでバターを切るときのように物が切れる。
2: オリンパスE-P2カメラ。お尻のポケットにはいるHD対応でシャープな映像が撮れるこのカメラは、死んでも手放さないわ。
3: Foredomフレックスシャフト。ペダルでコントロールできるドレメルみたいな工具。宝飾品の加工に使います。
4: Rawhideジュエリーマレット。柔らかいトンカチで、金床の上で銀の欠片を叩いて延ばすときなどに使うと、銀に傷がつかない。

刺激を受ける5つのものを教えてください。
1: ニューヨークの街。常に動いていて、急かされる感じが好き。
2: 同僚たち。地球上でもっとも創造的でよく働く人たちよ。
3: 恐れ。恐れでイライラしたり落ち着かなくなったときは、そこに学ぶべきことや冒険があるということ。たとえば、膝の手術、サソリ、電動工具、炎など。
4: 新しい技術の習得。新しい創作技術を学ぶことと、それを教えてくれる人を探すのが大好き。
5: Maker Faire。いつだって予想をはるかに越える驚きと刺激があるわ。純粋なMakerの喜びを感じられるところ。すぐに工房に直行して何かを作りたい気分にしてくれる。
- Brookelynn Morris
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Aug 5, 2011 12:00 AM
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June 3, 2011
昔の日用品について考える
メモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)の週末に相応しい記事を。(編注:元記事は5月28日に掲載されました)
数カ月前、ハワイ諸島のカウアイ島へ休暇を過ごしに行ったとき、ある古本屋に立ち寄った。その主人が誇らしげに曰く「アメリカでいちばん西にある本屋だよ」とのこと。書棚を見ると、全四巻からなるすばらしいシリーズ本があった。『A History of Everyday Things in England』(イギリスの日用品の歴史)というものだ。著者はMarjorieとC. H. B. Quennell。初版は1918年だ。この本は、これから人の役に立つ職業の訓練を受ける子どもたちに向けて、自分の手を使った技能を身につけさせるために書かれたものだ。
このシリーズは、1066年から出版当時までの、城、船、衣服、家具など、さまざまな物の構造や作り方を解説している。そのなかの市場を解説した章で、私は初めて「Cheap」(安い)という言葉の語源を知った。
Quennellsの文章より:
古英語では、買う(buying)ことを「cheaping」と言いました。商人はチープマン(cheapman)またはチャップマン(chapman)と呼ばれ、露天が立ち並んでいたロンドンのある通りは、今でも「チープサイド」(Cheapside)として知られ、反対岸の通りは「イーストチープ」(Eastcheap)と呼ばれています。また、エセックスのウィザムの近くには、チッピングヒル(Chipping Hill)という土地が、コッツウォルズにはチッピング・カムデン(Chipping Camden)という土地があります。......

写真はチッピング・カムデンで撮影したもの。コッツウォルドには古くからの羊毛市場の街だ。
この本は、建築家C.H.B.Quennell(クウィネル)が企画し執筆した。彼にとって第一次世界大戦中の「勤労奉仕」は「職業的に受け入れがたく、大きな精神的ダメ―ジを与える」ものだったと息子が語っている。彼はジョン・ラスキンとウィリアム・モリスの理念を師と仰いで育ったため、戦争はその世界を破壊するものとしか思えなかった。そしてクウィネルは、妻といっしょに、仕事が終わったあと、家の居間で『Everyday Things』を書く決意をした。彼は製図のエキスパートであったため、彼の技術イラストがこの本の大きな役割を担っている。

クウィネル夫妻は、一般とは異なる歴史を書き上げた。歴史の本では無視されてしまう部分に、彼らは目をつけたのだ。彼らが見聞きした物事の価値を広めるために、それらの実例を列挙し、失われることを防ごうと考えた。次に引用する章では、我々が作るものは、便利であり同時に美しいというウィリアム・モリスの声が聞こえてきそうだ。
中世においては、アートやクラフトは、現代よりももっと強い意味で社会を象徴していました。職人は、その技術の細かい知識や、道具の使い方や、材料の選び方などを教え込まれるだけでなく、デザインの方法も教えられました。仲間の職人も、みな同じでした。みんなで、同じ仕事をしたのです。目標は、いい仕事をすること。そして、よりよい方法やデザインを追求することです。こうして積み重ねられてきた知識は、世代ごとに受け継がれ、がやがて伝統と呼ばれるものになりました。そのため、職人は仕事に対して非常に誠実なのです。14世紀の職人は、13世紀の仕事をコピーするだけで満足はしていませんでした。彼らは、みんなで先達の仕事に、さらに磨きをかける努力をしていました。

このシリーズが目指したのは、単に過去を記録することではなく、未来に影響を与えることだった。「願わくば次の世代が、実用性と美を兼ね備えた昔の職人の技量が高く評価し、今日の機械の製造能力と合体させることで、新時代の美しい日用品を生み出してほしい」
『Everyday Things』は、人間が作り上げた世界を直接理解してもらうために書かれたものだ。今日、私は「Connections」(James Burke) に関する記事を読んだ。1970年代にBBCが製作した素晴らしいドキュメンタリーシリーズだ。クウィネルと同様、Burkeも何世紀もの時間を飛び越えて、いろいろな技術の生い立ちや、それが現代に及ぼした影響などを語っている。
「これは、現代社会で私たちを取り巻いている物に関する話です。それは、当たり前のように、私たちが思っているとおりの形をして、思っているとおりに動きます。しかし、どうしてそんな形をしているのでしょう。誰が、何が、どうなってここにあるのでしょう」
- Dale Dougherty
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Jun 3, 2011 01:00 AM
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May 30, 2011
MAKE Magazine Industry Maker Awards - Maker文化に貢献した企業を表彰

MAKEでは、これまでずっと、Makerおよびハッカーのカルチャーの増大する影響力を前向きに支援してくれる企業を、多くの人に知ってもらうための方法を探ってきました。2006年、私たちはMaker権利宣言を発表しましたが、それ以来、私たちは、それを具現化する技術への開かれたアクセスの原則に対する、あまりにもひどい侮辱を公表したり、風刺することを行ってきました。
しかし私たちは、ムチよりも、むしろアメを使うほうが合っています。そして今年、MAKE Magazine Industry Maker Awards(企業 Maker賞)、略して「The Makeys」を創設できたことを、心よりうれしく思っています。Most Repair Friendly(もっとも修理しやすい)、Most Hackable Gadget(もっともハックしやすいガジェット)、Best Product Documentation(もっとも優れた説明書)、Best Education/Outreach Program(もっとも優れた教育/福祉プログラム)の4つの部門に、それぞれ4つの企業がノミネートされ、Maker Faire New York 2011で受賞者が発表されます。賞品はMakerBot Industriesの協力で、オープンコンテストによってデザインされます。
各部門に推薦したい企業があったら意見を聞かせてください。下のコメントでも、メールでも結構。理由もね。
- Sean Michael Ragan
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Posted by Tetsuo Kanai |
May 30, 2011 02:00 AM
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May 23, 2011
家庭のキッチンテーブルからアメリカの製造業が復活する......という記事
家庭のキッチンテーブルからアメリカ製造業が復活する......という記事

The Kitchen-Table Industrialists @ NYTimes.com... お馴染みのMakerたちがたくさん紹介されている。これと同じ記事 (印刷板)が、2011年5月15日発売「Sunday Magazine」のMM50ページに『Meet The Makers』というタイトルで掲載される。
1961年にデトロイトに住んでいて、アルフレッド・ヒッチコックの『サイコ』をドライブインシアターで見ていたとしたら、シボレー提供の『American Maker』という映画の30分の予告編を見ていたはずだ。それは、少年が砂の城を作る映像と、「何をおいても、私たちアメリカ人は職人である」というナレーションで始まる。「開発する人、形にする人、組み立てる人が、強さと頭脳と精神を結集し、力を合わせて創造していく」あれから50年、アメリカの職人は危機に貧している。アメリカの工業界は、中国への輸出品目トップ10に古紙が入る状況だ。原子力関連機器には劣るが、主力の鉄鋼に大差をつけている。製造業の雇用者数はこの10年だけで3割減少し、4万以上の工場が閉鎖に追い込まれている。給料をもらえる「組み立てる人」が減り、失業者が増えているのがアメリカの現状だ。しかし、物を作るというアメリカ人のロマンスは復活の兆しを見せている。近年、自分で作った物を愛用するDIY愛好家のムーブメントが全国規模で高まってきた。こうした冒険的なDIYグループの中には、ハンダ付けやレーザー加工やソフトウェアプログラミングで、あらゆる経済論理を覆して、アメリカ製造業の不振を打開しようと奮闘する人々がいる。彼らはこう主張する。アメリカは再び物を作り始める、なぜなら、これからアメリカ人は、工場だけでなく、自分の家で物を作るようになるからだ。技術的に可能だから、または流行っているからだけでなく、そうすることのほうが環境によく、何より楽しいからだ。
こうした考えが、まったくの夢物語ではない理由に、安くてシンプルでコンパクトな最新の製造機械を、小規模事業者や地方団体やアマチュアの愛好会などでも簡単に手に入れて使えるようになったという技術的背景がある。かつては大きな工場でしか作れなかったものが、今や自宅の地下室でも作れるようになった。またはネットで注文して小口製造させることも可能になった。これらの製造機械があれば、プラスティックのペン立てや眼鏡のフレームからMP3プレイヤーまで、あらゆるものが作れるのだ。
全文(英語)...
この記事には書いてなかったから、ボクから Dale と MAKE とMaker Faire のチームに、Maker たちと報道関係者の仲介役をやってくれて感謝します。
- Phillip Torrone
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
May 23, 2011 12:00 AM
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April 22, 2011
AT-AT For America - 本物のAT-AT製造計画
オクラホマに住むMike Koehlerの最高に御機嫌で突拍子もない計画が、どうして「アメリカのための」なのかよくわからないけど、オリジナルのインペリアルウォーカーを「完全動作」の「フルスケール」で作ろうという呼びかけには、しっかり応じていく準備がある。この呼びかけは、別に「アゼルバイジャンのための」でもいいわけだ。そんなことより、私にとってもっとも重要な質問は、「実物大のAT-ATを作るんだよね?」ということと、「完全動作ってことは、頭部のレーザー砲も含むの?」ってことだ。以下はMikeの宣言より。
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アメリカのナード諸君
大きな自動車、フーバーダム、オートチューンを使わないポピュラー音楽など、アメリカはかつて物作りの国だった。
しかし今や、インターネットはヒップスターや口先だけの政治家に囲まれて、経済は停滞してしまった。
ナード諸君、私にはアメリカを再び偉大な国にするための計画がある。これは、我々の高度な頭脳、製造力、組織力、細部にこだわるギークな目を誇示できる活動だ。
その計画とは、「AT-AT・フォー・アメリカ」である。
しかし、計画は立てたが資金がない。工学的な知識もまったくない。
そこで、このプロジェクトを野火のように広げて、ナード、物作り屋、ギーク、たちを立ち上がらせ、バイク乗り、筋肉頭、気取り屋、スチームパンク、ジェダイ、アホ、ゴマすり、天才、あらゆる人たちが手を組んでゴールを目指そうではないか。
より高く、より速く飛ばんことを、Mike Koehler。[ありがとう Rachel!]
- Sean Michael Ragan
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Apr 22, 2011 02:00 AM
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April 1, 2011
Make: Pioneer - LadyadaがWIREDの表紙に

エンジニアでキット開発者で起業家でMakeの技術顧問でオープンソースハードウェアの先駆者であるLimor "Ladyada" FriedがWIREDの4月号の表紙を飾った。WIREDの表紙に女性技術者が載ったのは初めて(というかボクの記憶の限りでは有名技術誌の表紙に女性技術者が載ったのが初めて)。
ボクは今からちょうど5年前、South by Southwest(SXSW)の会場で初めてLimorに会った。彼女は世界でいちばん才能のある人物で、誰よりも働き者で、本人が知る以上に世界に大きな価値を与えている。
Limor、Makeのみんなもすごく喜んでるよ。これはMakerにとって、女性にとって、技術者にとって、そして物を作って生活しているすべての人たちにとって記念すべき出来事だ。キミがこれまでにしてきたこと、これからするであろうことを考えると、キミ以上に評価と称賛を得られる人間はいない。
メディア界を見渡すと、今、誰がヒーローなのか、誰が注目されているかが一目でわかっておもしろい。下の写真は書店で撮影したものだが、Limorの表紙は、みんながその気になって力を合わせれば、よりよい世界が作れるということを確信させてくれる。

"We are what we celebrate"(我らは我らが祝福するそのものである) - ディーン・ケーメン
- Phillip Torrone
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Apr 1, 2011 12:00 AM
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February 18, 2011
チャレンジャーを偲んで
無重量訓練をするクリスタ・マコーリフ。
私がこの世界に入るずっと前から、自分のやりたい仕事を見つけるずっと前から、私は宇宙飛行士になりたかった。
別に珍しいことではない。Makerのみんなも、人類の想像が及ぶかぎり遠くまで探検してみたいと思ったことは、一度や二度はあるだろう。私は、数学者だった父から、ニール・アームストロングとマイケル・コリンズとバズ・オルドリンがアポロ11号で月に着陸したとき、どこにいたかという話をずっと聞かされて育ってきた。地球から打ち上げたロケットを、38万キロ彼方のターゲットに寸分違わず着陸させたエンジニアリングの離れ業と、そこで活躍した数学に夢中だった。あれはガソリンスタンドで働いていたころで、父が月着陸のニュースが知らされたとき、街からは歓声が聞こえてきたそうだ。その話を父が夕食の席でするときの、大げさな身振り手振りを今でも思い出す。
今から25年前の今日、パークアベニュー小学校の生徒だった私は、他のクラスメートといっしょに教室に集められた。そこへ、古いコートハンガーをアンテナ代わりに使ったボロボロのテレビ(テレビ番組がまだ無料で見られたころだ)が運び込まれた。そんなことは滅多にあることではなかった。だから私たちは胸を躍らせた(昼間からテレビが見られるなんて、最高にラッキー! とね)。先生たちも興奮してチャンネルを合わせると、発射台に載せられたシャトルのざらざらの映像が現れた。教室に軽い電気が流れているような感じがした。私たちは椅子の上で落ち着きなく身もだえしながら、先生たちはうれしそうに微笑みながら、カウントダウンを聞いた。そして間もなく、シャトルは発射した。
今思うと、どうして小学校の先生たちが、チャレンジャーの打ち上げにあれほど興奮していたのかと言えば、第2ペイロードスペシャリストとして、ニューハンプシャーの社会科教師クリスタ・マコーリフが搭乗していたからだ。彼女は、"宇宙を飛んだ初めての学校教師" になるはずだった。いやそれよりも、どんな社会的地位の人も、彼女に共感していたからだ。彼女は、誰もが手の届くところから始めて、やがては大きな偉業の立役者になれるということを、身をもって証明してくれたのだ。
しかし、様子が変だ。何が起こったのか、よくわからなかった。覚えているのは、先生の顔だった。彼女は組んでいた腕をほどき、テレビに身を寄せた。顎がこわばっていた。誰かが息を呑むような、叫ぶような声をあげた。するとひとりの先生がテレビに駆け寄りスイッチを切った。みんな黙っていた。そして私は、わけもわからず泣きだした。しかし泣いているのは私だけではなかった。
あのときの記憶は私の中で眠っていた。もう子供のときのような感情とは縁が切れていた (あるいは、そう思っていた)。しかし、2003年2月1日、よく思い出せないがなにかのカンファレンスの準備でホテルに泊まっていたときだ。テレビが付いていて、なんの気なしに見ていたニュースから、テキサス上空でコロンビアが空中分解して7人の宇宙飛行士全員が死亡したと気かされた。あのときの感情が戻ってきた。私はベッドに座って泣いた。今、これを書いている間も、何かがこみ上げてくる。
ケネディ大統領暗殺のときのことを覚えている一世代前の人たちと同じように、私たちの世代はチャレンジャーが爆発したとき、どこで何をしてたかを覚えているようだ。私も、ハッキリと覚えている。テレビの画面で、晴れ渡った空に稲妻が枝を伸ばしたような、白い煙の尾を引く2つの破片を不思議そうに見ていた。その日、そのあと何をしたのかはよく覚えていないが、私が学校から帰ると、ちょうど父も仕事から帰ってきて、私を抱きしめてくれた。私がそうしてほしいことを、父はわかっていたのだろう。あの日のことは決して忘れられない。
ここで、私の座右の銘でもある、NASAのフライトディレクターで宇宙開発のヒーローのひとり、ジーン・クランツの言葉を引用したい。これは、アポロ1号の火災のあとに、彼のチームに対して行ったスピーチだ。私は、何かに行き詰まると、何度も繰り返し、これを思い出すことにしている。そしてこれは、偉業への道が、失敗の石畳でできるということを、いつも思い出させてくれる。
宇宙飛行には、不注意と無能と怠慢を許容する余地がない。私たちは、どこかで、なんかしらのミスをおかした。それは、設計段階、製造段階、テスト段階のいずれであってもおかしくない。どこでミスが発生しようとも、私たちは、それを突き止めるべきだった。スケジュールを気にするあまり、毎日の作業で目にする問題を、考えないようにしてきた。計画の中のあらゆる要素が問題を引き起こし、私たち自身もトラブルを抱えていた。シミュレーターは動かず、ミッションコントロールは事実上あらゆる分野で遅れていた。そして、飛行とテストの手順が毎日変更された。長続きするものは何ひとつなかった。私たちの中に、「まずい、ちょっと待て!」と叫ぶ者がいなかった。トンプソンの委員会はどのような原因を探し出すかわからないが、私は、私なりに原因を突き止めている。原因は、私たち自身だ! 私たちは準備不足で、自分のやるべき仕事ができず、サイコロを振って、打ち上げの日までに物事がうまくまとまって、なんとかなるよう念じていただけだ。しかし、私たちは心の中で、奇跡が起きない限りそれはあり得ないとわかっていた。我々はスケジュールをこなしていた。ケープのほうが先にしくじるに違いないと期待していた。
本日から、フライトコントロールは2つの言葉で称されるよになる。"タフ" と "コンピーテント" だ。タフとは、我々はつねに、我々の仕事に、そして我々が置かした失敗に責任を持つということだ。もう二度と、自らの責任に妥協はしない。ミッションコントロールに入るときは、かならず、我々の信念を自覚するのだ。コンピーテントとは、何ものも満足しないということだ。知らないことがあってはならない。技術が及ばないことがあってはならない。ミッションコントロールは完璧になるのだ。今日、この会議が終わって全員がオフィスに戻ったら、何よりもまず、"タフ・アンド・コンピーテント" と黒板に書け。そして、絶対にそれを消すな。毎日、オフィスに入るたびにその言葉を見て、グリソムとホワイトとチャフィーが払った犠牲を思い出せ。その言葉が、ミッションコントロールの入場料だと思え。
宇宙へ飛び出すために、すべてを捧げようと決意した人たちに敬意を払いたい。あなたたちは、私たちの夢を明らかにしてくれる。そして、ときには命を賭けてまで、創造、探検、刺激への欲求を満たそうとする複雑な人類の精神の相互作用のなかで、最高の姿を体現してくれる。
訳者から:1986年1月28日、覚えてます。休職してニューヨークに住んでいたとき、朝、テレビを付けたら真っ青な空に白い雲のようなものが写っていて、音声がしばらく出なかった。その瞬間は、誰もしゃべってなかった気がする。最初は、何が起きたのか、ぜんぜんわからなかった。
- Stefan Antonowicz
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Feb 18, 2011 01:00 AM
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February 9, 2011
エジプト・カイロでみた自作ヘルメットの数々

写真:Miguel Medina/AFP/Getty Images

写真:Ben Curtis/AP

写真:Hannibal Hanschke/EPA
iFixitのKyle Wiensがイギリスのガーディアン紙に掲載された写真のリンクを送ってくれた。エジプトの抗議デモに参加している人たちの手作りヘルメットの写真だ。彼らは街灯の電線を使って携帯電話に充電もしているらしい。Twitterではこれを見て冗談まじりに「Maker Faireカイロ」と呟いている人もいた。今の大変な状況を茶化すわけではないが、極度に悲惨な環境で(善かれ悪しかれ)必要なものを生み出す "街角のテクノロジー" には驚かされるものがある。[ありがとう、Kyle]
Egyptian protesters' makeshift helmets - in pictures(英語)
- Gareth Branwyn
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Feb 9, 2011 01:00 AM
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January 5, 2011
Makerのみなさん、2011年あけましておめでとう!

(写真:Sean Gallagherの美しい天空時計プロジェクトの一部)
世界中のすべての友だちに、あけましておめでとう! 新しい年の初めを、そして21世紀の次なる10年の夜明けを楽しく過ごされていることと思います。2011年も、みなさんの刺激的なプロジェクトでコラボレーションできればと願っています。今年はどんなことが待っているのか、わくわくするね。目が離せないぞ。
今年もよろしく!
- Gareth Branwyn
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Jan 5, 2011 01:00 AM
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December 10, 2010
Matt MetsとMitch AltmanによるMake: Tokyo 06ハイライト
Matt MetsとMitch AltmanによるMake: Tokyo Meetingのハイライトだよ。
Tokyo Tekに、MTMに出典されたプロジェクトごとの映像があります。Tokyo Tek の記事もどうぞ。
- Gareth Branwyn
訳者から:Matt の後ろに船田と田村が-。
[原文]
Posted by Tetsuo Kanai |
Dec 10, 2010 12:00 AM
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December 9, 2010
宇吹新さんのラジカセ改造ロボットがデイリーポータルZの記事に

小さいころ、いらなくなった電化製品、壊れた時計とかラジオとか分解してみたことがある人は多いと思う。
大人になって改めてやってみると、自分が昔より賢くなってるのでいろいろ発見もあるし、ちょっとがんばれば改造なんかもできちゃったりする。そうなるともう夢中である。そんな病気をこじらせて、ラジカセを続々と改造し続けている人に今回は話をきいてきた。作品紹介にかこつけて、分解&改造の楽しみをみなさんに伝えられたらと思います。
Make: Tokyo Meetingに武蔵野美術大学のメンバーとして出展していただいた宇吹新さん。宇吹さんがこのような作品を作るにいたった理由やその作り方、古い家電製品の改造に関してデイリーポータルZの石川さんが記事にまとめられました。すごい面白い記事です。ぜひご一読を!
下の動画(宇吹さんの2010年作品集)も必見です。
Posted by Hideo Tamura |
Dec 9, 2010 03:00 AM
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