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March 16, 2010

Maker Business: 小さな印刷屋、Zeichen Pressの場合

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Maker Business特集の呼びかけに対して、Zeichen PressのFran Sheaから素晴らしいメールをもらった。彼女は、義理の妹、Jenと2人で始めた小さな印刷屋の話をしたいと言ってきてくれたのだ。印刷所オタクの私としては、この申し出には抵抗できない。これは、Franとの短いインタビュー記事だ。-- Gareth

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彼女たちの職場、Zeichen Pressの活字棚の前で、Jen(左)とFran(右)。

この会社について話してください。どこにあるのか、何をしているのか、このビジネスを始めるに至った経緯とか?
会社はミネソタ州ミネアポリスにあって、グリーティングカードのデザインと活版印刷などの業務を行っています。カードは世界中の小さなお店などで売られているわ。世界中のよ。それから、ポスターや招待状や名刺などのデザインと活版印刷を受注したり、私たちを信頼してくれている企業のデザインやマーケティングもしています。Jenは元インテリアデザイナー。私はグラフィックデザイナーでアートディレクターもやってました。だから、すごく自然な方向だったわけ。

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活版印刷を始めようと思ったわけは?
ずっと昔に活版印刷の機械を見て、すごい宝を発見したような気持ちになったことがあったの。実際にこの仕事ができるようになるまで、私はそれをずっと心の片隅に仕舞っていました。そこへJenが飛び込んでくれたのよ。デザインと活版印刷の仕事を私といっしょにやってみないかって誘ったら。彼女は冒険を嫌がったけど、私が利用した形。ごめんなさい。

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機械について教えてください。どんな印刷機なんですか? どんな用途の?
私たちは卓上印刷機2台から始めました。今から見れば、かわいいオモチャね。本気の印刷機(指を挟んだら笑いごとでは済まないようなやつ)は、Chandler & Price New StyleとHeidelberg Windmill。私がコンピューターでデザインして刷版を作らせるとき以外は、すべてのレイアウトは手で活字を並べて行います。ここには、譲ってもらったり拾ったりして集めた木と鉛の活字がたくさんあって、活字を組む作業は大きな石のテーブルの上でやります。活字はすごく重いから石じゃないとダメなの。

このビジネスを立ち上げるにあたって、最大の難関は何でしたか?
たぶん、毎日の帳尻を合わせる方法を探すことね。私たちは2人とも専業主婦だから。それが最初の問題だったわ。私たちは(最初からだけど)これをストレスのかかる仕事じゃなくて、楽しい挑戦にしましょうということに決めたの。

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いちばん誇りに思うことは?
ひとつの仕事を仕上げたときは、とっても楽しい気持ちになります。Room and Boardプロジェクトは、本当に楽しかった。4色分版の活版印刷は、たぶん技術的にも、私たちが手がけた中でいちばんクールなものだったわ。メディアの反応もすごくよかった。1世紀前の方法を使ってデザインして、ひとりで、ガレージで、冬に......。実際に誰かが見て買ってくれる製品を作っているということを忘れる感じ。

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家族と仕事をするって、どんな感じですか? リスクはありませんか? そこに反対する人はいませんでしたか? 見た感じでは、うまくいってそうだけど。
こんなにうまくいくなんて、自分でも信じられないくらい。リスクなんて感じません。私たちは2人とも、これからどうなるか考えずに来ました。一人歩きしてるんです。子供みたいに。ちょっと変な、貧しい子供。その子と私たちは、あるときテレパシーで話ができるようになったんです。

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もう一度最初からやり直すとしたら、何か変えたいことはありますか?
何もありません。ほんとに。どんな障害も大切な体験だから。

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物作りでスモールビジネスを始めようと考えている人に、何かアドバイスは?
自分の限界、強さ、人間関係に気をつけることね。ちょっと厳しすぎたかしら。ごめんなさい。別の助言にするわ。こんなのはどうかしら。いつも帳尻を合わせておくこと。くれぐれも酒と女にうつつを抜かして資本割れしないように(私が言ったら変?)。[変です。-- 編集者]

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活版印刷や小さな印刷ブティックへの人々の関心が戻ってきていると思いますか? もしそうなら、何がそうしていると考えますか?
活版印刷全体に復活の兆しがあるわよ。何かの反動なのかも。でも、オンラインのデザインや文字印刷や電子的なコミュニケーションから、ちょっと離れてみるのもいいと思うわ。

今、あなたたちが取り組んでいるプロジェクトは?
今は、地元の建築会社、Tanek Incのブランディング(リブランディング)をしています。彼らのウェブサイトをデザインし直して、活版印刷でロゴと文字媒体のデザインも作り直して、 デザイン関係の一切合切を引きうけてるの。グリーティングカードは、いつも新作を作ってオンラインショップに出してるわよ。


Fran がChandler & Priceを操作しているところ。撮影はFranの7歳の娘さん。

こちらもどうぞ:

- Gareth Branwyn

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Mar 16, 2010 12:00 AM
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March 15, 2010

物作りがなぜ大切か

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AnnMarie Thomasは、今年の TEDで「Why Making Matters」(なぜ物作りが大切か)というテーマで短い講演を行った。彼女はその話の続きをブログに書いている

世界にインパクトを与える最良の方法は、できるだけ多くの子供たちや若者たちに必要な工具を与えて世界を変えさせることだと、私は本気で信じています。私はそのクエストの途中で、私が敬愛する技師や発明家の伝記をたくさん読み、そこに明かな共通点を見つけました。
・Paul MacCreadyは、私のヒーローです。人力飛行機の開発者であり、より継続可能な変革の姿を追求しています。家の卓球台の上で模型飛行機を作り続けていた彼は、わずか14歳でオートジャイロの滞空時間世界記録を打ち立てました。


・Dean Kamenは、iBot車椅子やLUKEアームの開発に携わっていました。彼はまだ高校生だったころに、マンハッタンの自然史博物館のために照明システムをRadio Shackで買える部品を使って設計変更しています。Deanが若者に科学と技術を教えるFIRSTを設立したのは、自然なことだったかもしれません。

・ライト兄弟は、父親からオモチャのヘリコプターをもらってから、もっと大きなものを自分たちで作ろうと頑張りました。そして、自作の凧を売るビジネスを友達相手に始めます。彼らは旋盤まで自作しました。ライト兄弟の母親は、馬車職人の娘として生まれ技術者として家業を手伝うよう期待されていました。その母親が兄弟に非常に高速なソリなどのオモチャを作ってあげていたと聞けば、意外なことではありません。

彼らのように、子供時代の体験が何らかの形で発明家や技術者としての成功に結びついていることは否定できません。そのため、Nuts, Bolts and Thingamajigs Foundation of the Fabricators and Manufacturers Associationによる、アメリカのティーンエイジャーの72パーセントが技術科の授業を受けたことがないという調査結果を聞いて、私は寒気を感じました。

しかし、そんなに心配することもありません。ここに示した例は、校外での活動です。今でも、子供たちは家で何かを作っているはず......。

しかし同じ調査で、技術科を受けていないティーンエイジャーの83パーセントは、木工や模型作りなど自分の手で何かを作る活動を1週間のうち2時間未満しかしてないということもわかっています(27パーセントはまったく行っていません)。テレビを見たりゲームをしたりする時間とは比べものになりません。

私たちは、これを実験だと考えることができます。「もしこのまま子供たちに技術を教えずにいたら、私たちの発明の文化はどうなってしまうのか」 
大学に入るまで、音楽理論だけ習って一度も楽器に触れたことのなかった若者が、音楽家として成功するとは誰も思いません。物作りにも同じことが言えます。工学系大学で、何かを作った経験が一切ないという学生の数の多さを聞いたら、あなたも驚かれることでしょう。

ではなぜ、子供たちは物を作らなくなったのでしょう。技術を教える時間が学校では取れないから? 子供に物を作らせるのが怖いから? 危険すぎるからと休み時間をなくした学校があるような世の中では、子供に刃物を持たせるなんて面倒を増やすだけと思われるかもしれない。しかし、子供たちは、本物の工具を持たせることができないほど、馬鹿なのだろうか。学校関係で私が素晴らしいと感じた例を紹介しましょう。

前世紀から今世紀に移るころ、教育家のJohn DeweyはChicago Laboratory Schoolを開校しました。そこには、体験して学ぶという強い哲学がありました。子供たちはあらゆる教育段階で手作業を学びます。Deweyは、子供たちには、本物の工具を持たせて、本物の何かを作らせる必要があると出張して実践してきました。そこでは、子供たちはプレイハウスを建てたいと思えば、教師から助言をもらいながら自分たちで建設します。建築基準法にも適合した2階建てのプレイハウスには、手作りの家具も備えてあります。すべて14歳以下の子供たちが設計して建設しました。今から100年後、今の子供たちの時代には、自分で物を作ることを誰からも教わってこなかった人たちが大半を占めることになります。私はなにも、2歳の子供にチェーンソウを与えろと言ってるのではありません(私の子供はオモチャのチェーンソウを持ってますが)。楽器の演奏と同じように、物作りの技術も習得するまでに長い年月を要し、早く始めるに越したことはない、と認識すべきだと訴えたいのです。

もうひとつ、物作りに早く目覚めさせるための重要な教訓があります。たくさん失敗を重ねるべきだ、ということです。物作りを職業としている人たち全員に失敗体験があります。発明家や技術者が、最初の失敗で諦めていたら、飛行機も電球も、そのほかの数え切れないほどの優れた発明品は生まれてこなかったはずです。失敗の中から学ぶことには痛みを伴います。だから早く始めるのがよいのです。

学校の技術科の授業では、失敗すれば評価が下がります。これでは物作りを楽しめるはずがありません。失敗が怖いからです。しかし、作る喜びを教わった子供たちは、失敗があって成功があると知っています。ライト兄弟が子供のころに作ったヘリコプターは、何度も失敗を重ねています。しかし彼らは、そこから飛行原理の基本を学んだのです。革新的な企業ではよく「早く失敗し、よく失敗せよ」というモットーを掲げています。私たちは、子供たちに対しても、同じように失敗から学べと教えているでしょうか。

幸いなことに、子供たちに物作りの楽しさや挑戦する喜びを教えようと尽力している素晴らしい組織や人が大勢います。しかし、私が調べた限りでは、まだまだその数は足りていません。子供たちに物作りを始めさせることは、それほど難しくないという点も、また幸いなことです。ねじ回しを持たせて、どうやって使うかを教えるだけです。

昔むかし、宇宙船は、映画や本や子供の夢の中にあるものでした。その子供のなかの何人かが、ティーンエイジャーになって車やいろいろなものをいじって遊ぶようになり、さらに大人になって有人宇宙飛行を実現させたのです。大切なのは、今の子供たちに、「彼ら」の夢を現実のものにするための工具と技術を与えてやることです。

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みんなはどう感じた?

- John Baichtal

訳者から:失敗すると点数が下がる学校教育が根本的に間違ってるというところ、ほんとにそのとおりだね。ボクは子供のころから物作りが大好きで、いろんなもの作ったり壊したり改造して遊んでたけど、学校の美術と技術の時間は大嫌いだった。

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Mar 15, 2010 02:00 AM
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March 12, 2010

Maker Business: Magnolia Atomworksの場合 -- Part 4

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我らが元気なDIY2人組、JohnとErinは、在庫を調べ、恐れを知らない小さな会社の未来を見つめた。 -- Gareth

Magnolia Atomworks の場合 Part 4: 結果と教訓と勉強と未来

John Edgar ParkとErin Kelly-Park

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φ(ファイ)マークをレーザーカッターでオリジナルのMystery Boxに焼き付けた。φは黄金比のシンボルだ。箱の縦横比も黄金比になっている。

今回のことで学んだ教訓は、すべてのことに金がかかるということだ。アイテムや機能やアイデアや人材や製造工程をひとつ増やすにも、収益を削らずにはできない。最大限に儲けたければ、すべて自分ひとりでやることだ。我々の場合、そこに早くから気づいていたので、一方では儲けたいという気持ちがあったが、何もかも自分たちでやろうとして疲れ果ててしまうことは避けたいとも考えていた。このビジネスは、最小限の出資からスタートした。だから、この先の何年かで私たちが購入したレーザーカッターの元が取れさえすれば、私たちはハッピーなのだ。

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レーザーカッターで作ったアブサンスプーンの試作品。これはうまくいった! いつかMaker's Marketで販売できるかも。

Mystery Boxの売れ行きは好調だった。Maker Shedではクリスマス前に売り切れてしまった。現在、初めての追加注文分を納入したところだ。今回、私たちは何もすることがなかったのがよかった。カッター業者に追加注文をするだけで済んだ。この手のビジネスでは、追加注文こそ理想の形だ。なぜなら、もう新たに何かを考える必要がないからだ。

Magnolia Atomworksの立ち上げでは、大きな失敗をしなかった(私たちが知る限りではね)のは大変に幸運だったと思う。だが、専門家を雇うことの重要性は身にしみて感じた。私は『LLCs for Dummies』を読んですぐに、カリフォルニア州にMagnolia Atomworks LLCの社名の登録を申請した。その直後、MyCorporationに、すべての必要書類の提出を依頼した。そして数週間後、この社名はすでに登録されているとの報告を受けた。あらまあ、そんなことって、あるの? 結局、それはMyCorporationの担当者が機転を働かせて、前もって申請してくれていたのだ。これは一本取られた。助かった。しかしこの件をとおして、専門家に依頼すれば、個人でやるよりも、ずっと早く行政のお役所仕事を通過できるということがわかった。ぜひ覚えておきたい教訓だ。

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レーザーカッターを使ったアクリルを使った新製品のプロトタイプ。発泡スチロールとカッターで作った。

たとえば5年後、この会社はどうなっているのか楽しみだ。私たちは、新しい製造革命の最前線にいる。個人がデザインし、試作品を作り、複雑な製品を組み立てるといった作業が、以前よりもずっと早く、ずっと安くできるようになった。3DプリンターやCNCミルも欲しい。それがあれば、私の3Dモデリングのスキルを、そのまま製品化できる。私たちは、自分たちの物作りに熱中できるよう、いつも敏速でありたいと思っている。できれば、新しい流行に素早く対応して製品を送り出したい。製品に電子部品を埋め込むなど、可能性も広げていきたい。インテリジェントなオモチャや小物を作って、それがヒットして、クリスマスギフトの定番とかになったら、本当に興奮するだろうね。

私は今、3つの新製品をデザインしている最中だが、調達すべき部品の点数を制限すれば、それだけシンプルにできるということがわかってきた。Mystery Boxはひとつの素材でできている。私は今、アクリル板と機械式の接合部品の両方を必要とする製品に挑戦しようと思っている。これでも、今私が取り組んでいる、十数個の部品を使うロボットキットに比べたら、ずっとシンプルだ。

ひとつ、私からみんなに教えておきたい知恵がある。それは、常に自分が本当に欲しいと思い、本当に使いたいと思える物のデザインに集中するということだ。私たちのプロジェクトの中には、すでに持っているが、うまく働いてくれない物からインスパイアされたアイデアが多いようだ。今すぐに新しい物を買いにいけたらいいのだが、その代わりに、自分で作ってしまおうと思うようになった。今のところ、私たちは1年に3つから4つの新製品を作ろうと計画している。アイデアを台無しにしたくないので、あまりハッキリは言えないのだが、最初の2つは人気の電子デバイスを使ったアクセサリーだ。すでに十分にマーケティングされ、製品として確立されているデバイスに何かを加える、という考え方だ。どこに売り込めばいいか、どうやって生活に取り込んだらいいかは、すでにわかっているしね。それに続くプロジェクトは純粋に楽しみなもの。ロボティクスの学習に関するものだ。すごくシンプルだけど魅力的なロボティクス・キットになると思う。こうした、自分たちが本当に欲しいと思う製品(カクテルを作るロボットなんてどう?)に集中しながら、この先もずっと、Magnolia Atomworksが歌いたくなるような楽しい会社であることを夢見ています。

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Johnがこういう表情を見せるときは、かならずトラブルの影が忍び寄っている。

こちらもどうぞ:

Maker Shedより:
Makershedsmall
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Mystery Box Kit - Mystery Boxは難解なパズルボックスです。作者はMake: televisionでお馴染みの我らがJohn Parkです。

訳者から:『LCCs for Dummies』は、Jennifer Reuting著の小さい会社を自分で設立する方法を「なまけ者」さんに伝授する本。MyCorporationは、小さい会社の設立や運営を支援してくれる会社。

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Mar 12, 2010 03:00 AM
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March 9, 2010

TechShopはダメなのか?

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夢のような話だった。ナードのためのヘルスクラブ。ランニングマシンや筋トレマシンの代わりに、メンバーは月125ドルを払えば、CNCルーターやレーザーカッターや、その他の最先端の工具が使える。最初のTechShopは、2006年にカリフォルニア州メンローパークに3店がオープンしたが、続けてオレゴン州ビーバートン、ノースカロライナ州ダーハムにもオープンした。

現在は、カリフォルニアのショップ1店だけが営業を続けている。

TechShopポートランドTechShopダーハムは閉店し、もっと小さい店舗を探しているところだ。どうやら、家賃を2カ月分滞納して追い出されたらしい。

Toolmonger.comのフォーラムで、TechShopダーハムの設立者、Scott Saxonは、経済状況に原因があると語っている。

この店舗は25000平方フィート(約830平方メートル)弱の広さがある。ポートランドもそうだが、経済がいい時期には家賃も払えていた。しかし、2つの店舗を出した直後に不況となった。資金繰りの悪化だけが理由ではない。店を移らなければならなくなった理由は、大家が時代を考慮してくれないからだ。家賃が高すぎる。

我々は、現在の会員といっしょにもっと安いところに移る。ポートランド店と同じくらいのところへだ。2010年中には再開したい。ポートランドも場所を移ることになると思う。これは作り話ではない。メンバーに伝えたことそのままだ。

新しいハッカースペースの移転で会員数の落ち込みも考えられる。

みんなはどう思う? TechShopの大きなフランチャイズ店の時代が終わり、小さくて素朴で非営利のハッカースペースが取って代わるのか。ポートランドとダーハムは再開されるだろうか。みんなの意見を聞かせてほしい。

Note: ポートランド・コミュニティーのメンバーから、TechShop Portland forumsのリンクを教えて欲しいと言われた。ここではまだディスカッションが続いている。

- John Baichtal

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Mar 9, 2010 12:00 AM
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March 3, 2010

Maker Business: Magnolia Atomworksの場合 -- Part 3

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(前回までのあらすじ)レーザーカッター業者と契約を交わし、自分の会社、Magnolia Atomworksを立ち上げたJohnとErinは、最初の注文に対処すべく奮闘を開始した。-- Gareth

Part 3: 市場へ、市場へ

John Edgar ParkとErin Kelly-Park

ここまでは、ずいぶん楽しそうでトントン拍子だったように見えるだろう。たしかに、ここまではそうだった。ところが! キットビジネスを始めるにあたっては、さらなる素晴らしく退屈な作業があったのだ。

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ひとつは、パッケージの方法を考えなければならなかった。家であれこれ試したあと、ネットで箱と緩衝材を数百組注文して、レーザーカッター業者に送った。ThinkGeekからは、内部管理のためのバーコードを付けるよう指示されているので、オンラインの統一商品コード作成ソフトを使ってバーコードラベルを作った。最初は、解説書をネットで見るようにしたかったのだが、最終的に考えが変わり、紙の解説書を箱に入れることに決めた。これらの作業にも時間とお金がかかる。だけど、解説書の組み立て図の製作では、自分のMayaの技術が役に立ったので助かった。ひとつうれしかったのは、Uline(商品発送代行会社)で100ドル以上の注文したオマケとしてホール・アンド・オーツのCDがもらえた点だ。とは言え、これは製造を請け負ってくれているレーザーカッター業者に差し上げた。

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クリスマス前の締め切りが近づくと、キットの切り出しが完了し、パッケージングを済ませ、期限ぎりぎりにショップに発送した。すべてを完了させれば、あとはまたお楽しみの時間が戻ってくる。急いで片付けなければならない仕事が、あと少し残っている。宣伝だ。Mystery Boxのマーケティングは、ほとんどブログとツイッターに依存している。この製品を大勢の人に知ってもらうことは、とっても難しい。だから、広告には金がかかるわけだ。私たちは、Makerの根っこから離れることなく、直接、消費者に売るのではなく、小売り業者に的を絞って売り込むことで、売り上げを最大限に伸ばすことができた。

ThinkGeekとMaker Shedでの販売準備が整うと、友だちがFacebookで、Mystery Boxが欲しいが組み立てる自信がないと書き込んでくれた。そこで私は、組み立て方をビデオに撮影し、ネットで公開した。それも売り上げの拡大に貢献したと思っている。どちらのショップでも、製品の関連ページにこのビデオを掲載してくれた。撮影と編集には数時間かかった(これには著作権フリーの楽しげなBGMを探すための1時間も含まれている)。しかし製作費用はゼロで済んだ。計算上は、すべてうまくいくはずだった。はたして、本当にMystery Boxは売れるのだろうか? それは時が教えてくれる。

次回はいよいよクライマックス。 Part 4: 結果と教訓と勉強と未来

こちらもどうぞ:

Maker Shedより:
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Mystery Box Kit - Mystery Boxは難解なパズルボックスです。作者はMake: televisionでお馴染みの我らがJohn Parkです。

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Mar 3, 2010 03:00 AM
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February 26, 2010

Maker Business: Magnolia Atomworksの場合 -- Part 2

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JohnとErinの冒険の旅第二幕です。前回は、からくり箱、Mystery Boxのネット販売業者を探したというところまでだったね。-- Gareth

Part 2: キットの設計と製作

John Edgar ParkとErin Kelly-Park

自分たちの会社の社名案をリストアップして、それでURLが取れるかどうかを確認する作業を進めながら、私は、いったいどんな人がMystery Boxを買ってくれるのだろうかと考えた。ギークか、パズル好きか、ミステリアスな人か。私たちは20分間の「市場調査」をもとに、Maker ShedとThinkGeekとにコンタクトを取ることに決めた。これは、Lifehacker、Boing Boing、Wired、Makeなどで私たちが発するブログ記事やビデオやその他の発言をよく見てくれる人たちが多く利用していると私たちが人口統計学的に判断した二大ショップだ。

Maker Shedは、言うなれば身内みたいなもんだが、ThinkGeekのほうは、彼らのウェブサイトからそれらしい人の名前を特定して、ごく事務的にメールを送った。そして、2009年のクリスマスシーズンにこの2つのショップからオーダーが来たときは興奮した。最高にうれしかった。しかし、何百個ものボックスを自分たちで手作りしていたのでは納品が間に合わない。外注に頼るのはちょっと怖い。そこで、信頼できる業者に手伝ってもらって、なんとか納めることができた。このとき、私たちは素晴らしいカッティング業者と出会うことができた。知識が豊富で、ものすごく親切で、しかも仕事が早い。

試作品を作るのと、量産品を作るのとでは、話がまるで違う。量産を始めると、オリジナルのデザインではダメだとすぐにわかった。そもそも、私はWikipediaで見つけた画像をもとに作ったのだが、そのまま商品にしていいものかわからない。次に、木材の入手が困難なため、木取りの図面を引き直す必要もあった。さらに、オリジナルの設計では組み立てが難しく、自分で調整しないと組み合わない箇所があった。キット版は、すんなり組み立てられないと困る。

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デザイン上の問題は、友人のグラフィックデザイナー、Will Weyerにお願いして、オリジナルの模様を入れてもらった。これで、ゴージャスなデザインになったばかりか、エッチング工程がうんと高速化された。加工時間は金なりだ。木材の厚さの変更にともない、スロットの幅を変更した。さらに、部品同士がパチンとはまるように、ノッチも付けた。

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キットには細かい部品が含まれている。訴訟好きな両親の子供は飲み込んでやろうと考えるかもしれない。そこで、私たちの会社を有限責任会社(LLC)にすることに決めた。これで、私たちの個人資産と会社の資産が区別される。それに税金の処理も簡単になるはずだ(まだ納税の段階になっていないので、本当のところはよくわからない。もしかしたらメチャクチャ複雑になるのかも)。会社の申告は自分でやろうと決めていたが、時間がなくなってしまった(というか、いろいろ調べたり書類に書き込むのが面倒になった)ので、My Corporationに依頼することにした。

そして、とうとう社名を決定しなければならないときが来た。Magnolia Atomworks が今の正式な社名だ。

続きをお楽しみに。 Part 3: 市場へ、市場へ

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 26, 2010 05:00 AM
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February 25, 2010

今年もまた相変わらずのToy Fair

Pt 2559
今年もまた相変わらずのToy Fairのようだ。ある人に、腹が立たないかと聞かれたので、ボクなりの考えを書きます。(日本語版編注:Toy Fairとは、ニューヨークで開催されるNYC Toy Fairのこと。過去、英語版ではかなりのボリュームで紹介しています

今年はToy Fairには行かなかったけど、この話は気になる(べつに驚きはしないが)。もっと若かったら、たぶんかなり不愉快に思っただろうけど、実際はそうでもない。Toy Fairに出展されているオモチャの中には、ボクが開発に関わった、あるいは協力したプロジェクトを "元にしている" ものもある。

だけど、その原型を開発した人間のクレジットが正しく表示されていないという問題が起これば、ボクはクレジットを表示するよう訴える活動に協力したい(たとえば去年のBristlebot事件では、ScholasticとKlutzはきちっと対応してくれた)。ボクたちに弁護士は必要ない。強力なコミュニティーがあるからね。企業が法を守らなければ、いろいろな方法で対処できる。たとえば、DIYコミュニティーが大きく成長すれば、彼らのアイデアは商業ベンチャーに流れ出すし、逆にアイデアが入ってくることもある。ボクは個人的には法律闘争は望まない。それだったら、新しいアイデアを考えるよ。理想的にはね :) Makerのプロジェクトには他人のアイデアを元にしているものが多い。本当のオリジナルのアイデアが特定できないものもある。クリエイティブ・コモンズ、特許、商標、著作権といったシステムを利用することもできるが、完全じゃない。それより作り続けていたほうが幸せだ。

自分のプロジェクトが "パクられる" ことはよくある。ボクはそれを、自分の作品が良い物として認められた証拠だと思うようにしている。これはあくまでボク自身の考えで、みんなに強要するものじゃない。いつ考えが変わるとも限らないし。ボクたちは、みんなスゴイことをしているんだ。大きなムーブメントの先導役でもある。ホビイストや作る人や買う人や楽しむ人たちをも含むこのコミュニティーは、みんなに利益をもたらしてくれる。もちろん、Maker仲間になろうとしない、または原作者に敬意を払わないオモチャメーカーにアイデアが盗られることもあるだろうが、それが現実だ。いわゆる有名税ってやつだ。ボクたちにできるのは、最高の価値やサービスをお客さんに提供することだけだ。それなら商品化も模倣もできない。さらにボクたちは、Maker Faire、Maker Shed、Maker's Marketなどの場や、EMSL、adafruit、Sparkfunといった企業を通して、人々と優れたMakerを引き合わせるための、より一層の努力をしていこうと思う。-- PT

みんなは、どう思う?

- Phillip Torrone

訳者から:写真のツイッターには「Toy Fairに出展された "斬新でユニーク" なオモチャのほとんどが、この数年間にMakeやInstructablesのページで私が見てきたもののマネ!」と書かれています。

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 25, 2010 12:00 AM
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February 23, 2010

Maker Business: Magnolia Atomworksの場合

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去年、John Edgar ParkとErin Kelly-Parkは、Magnolia AtomworksというMakerビジネスを立ち上げた。「Mystery Box」(や、ロボットやiPadで使う面白いものという話)など、楽しい製品やキットを作っている。さて今回は、Maker Businessシリーズの開始を祝して JohnがMystery Boxが生まれた経緯について話してくれる。 -- Gareth

Part 1: Maker Businessを始めた理由

John Edgar Park
すべては John Baitchtalの責任だ。John BはMake: OnlineとWiredのGeekDadの筆者だ。ある日、Johnは「TED Talk」のビデオでJ.J. Abramsが子供のころから持っているという Mystery Box(からくり箱:漫画雑誌の巻末の通販広告などで売ってるやつ)の話を聞いていた。その中でJ.J.は、その箱に入っているものは、現実をはるかに超えたすばらしいものが入っていると想像していたため、開けられなかったと語っていた。彼はこのメタファーを、映画やテレビ番組に応用している。

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これは面白いと私は思った。そして、John Bにも同じ経験をさせたいと考え、私は彼のためにMystery Boxを設計し、Makeのレビュー記事を書くために借りていたEpilog Zingレーザーカッターを使ってこしらえた。中には、彼が決して見ることのない物を入れて、渡してやった。その話は、JohnがGeekDadのブログに書いている。それが話題になり、LifehackerやBoing Boingでも紹介されるようになった。するとすぐに、世界中の人たちからMystery Boxを売ってほしいとの要望が届くようになったのだ。

やった! これでレーザーカッターを買って、商売を始める理由が見つかった。がっぽり儲けるぞ! そのとき私は、アニメーションの仕事を楽しんでやっていた(家族もその収入には満足していた)。しかしすぐに、私の最大にして最高のビジネスパートナーである妻から、スモールビジネスを始めるならもっと本格的にやるべきだとダメ出しを食らってしまった。だが、いきなり深いところへ飛び込むのでなはく、こうした浅瀬から徐々にビジネスに入りたいと考えているMakerにとっては、ちょうどいいアプローチだと私は思う。

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そんなこんなで、現在、私たちは製品を作り、お得意さんもできた。最初は、2人の子供たちを「雇って」箱詰め作業などをやらせるのが妙案だと思っていたが、別の案を採用する結果となった。製造も売買の取り引きも、私たちだけではまかないきれないとわかったからだ。幸い、私たちには、この道の師匠がいた。Evil Mad Science LaboratoriesのLenore EdmanとThingMのTod Kurtだ。彼らの指導を受けて、私たちはMystery Boxをまとめて買ってくれる小売業者を探すことにした。そうすれば、私たちは楽しいところだけ(新製品の開発とか)をやっていればよいことになる。しかしそこで考えた。どの時点で会社にすべきなんだろうかと。

Part 2 「キットの設計と製作」へ続く。

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 23, 2010 02:00 AM
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February 22, 2010

私がMakerカルチャーを信じる理由

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私の友人のWillow Bayは、The Steampunk Workshopに "Why I believe in maker culture" (私がMakerカルチャーを信じる理由)という記事を書いた。ちょっと引用しよう。

私が人生で行っていることのすべては(かなりたくさんあるが)、「する」ことに関連している。私は「すること」で大変に忙しく、私が「していること」で大忙しだ。なぜなら、私はそれが大好きだからだ。そして、Makerカルチャーは、不健康なポップカルチャーへの健康な答えであるとかたくなに信じているからだ。なぜ私はそう思うのか、簡単に説明しよう。

もし自分がトンカチだったら、すべてのものが釘に見える。つまり、人は今あるツールを使って目の前の問題を解決するということだ。このツールやテクノロジーには、もちろん、レンチから言語から道路から電気から、あらゆるものが含まれる。そしてそのツールが、物作りの魂を持つものであれば、身の回りのすべてのシステムは、いじくることができ、改良が可能だ。

Willowは、シアトルでも比較的新しいMaker SpaceであるJigsaw Renaissanceの会長を務めている。そのサイトのAboutの書き出し部分がとってもいい。

「アイデア」というアイデアを提案します。偏向のない、何者にも妨げられない、真っ直ぐで情熱的なアイデア。油まみれの手、ラベンダーシャーベット、爆発物、蒸気、いかれた化学オタクの顔のゴーグルの跡、後ろでジャグリングや空中ブランコをしている人々などにつながるアイデア。

みんなは、物を作ろうという文化をどう思う? 何か言いたいことを持ってない? 一時的な流行か、それとも長く続くものなのだろうか。Maker FaireやハッカースペースやDorkbotといったイベントやグループに参加して、世界の見え方が変わったとかっていう体験はない?

Why I believe in Maker Culture(英語)

- Gareth Branwyn

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 22, 2010 01:00 AM
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February 19, 2010

Maker Business: 冒険に出る前に......

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Maker Businessシリーズの第一弾を飾るのは、Jeffrey McGrewだ。彼は妻のJillian Northrupと、Frankと名付けた頼もしいCNCマシンと共に、2人(とロボット)だけで設計と製造を行っている。カリフォルニア州オークランドにある彼らの設計製造スタジオでは、注文生産による家具や、Maker Faireにも出展してくれた"Art Golf" コースなどが生み出されている。そんなJeffreyから「Makerのプロ」を目指すみなさんに向けたアドバイスを語ってもらった。-- Gareth

冒険に出る前に

Jeffrey McGrew(Because We Can

この仕事をどうやって始めたのか、多くの友人や周囲の人々に聞かれる。また、Maker Faireを通じて知り合った人たちの中には、プロを目指している人が多いことも知った。そこで、こうしたビジネスを始めるにあたり、重要だと私が感じた6つのことを話したいと思う。これがみなさんの役に立てば幸いだ。また、みなさんからの意見も伺いたい。 [コメントをよろしく。-Ed]

1. できるだけ負債を減らし、開業資金は借りない
経済的なことを第一に考えていたら、ロボット(CNCマシン)を買って事業を始めるなんてことは、永遠にできなかっただろう。私たちは、6カ月かけて資金を貯めた。半分払い終えた車のローン以外に借金はない。開業資金として大きな借金をしてしまっては、急いで大きな利益を上げなければならなくなる。試行錯誤でじっくりと学びながら事業を進めることができなくなるのだ。私は、ビジネスを始めたいが、このひとつの問題のために始められないという人たちに大勢会ってきた。どんなにいいアイデアがあっても、重労働に耐える覚悟があっても、幸運に恵まれていたとしても、出だしから財政難ではうまくいかない。さらに、実際の話、事業が動き出せば、これまでの優先順位や、いちばん大切に思ってきたことが、大きく変わってしまうものだ。本当に満足してれば (自分で事業を興せば幸せになれるはずなのだが)、必要最低限のものがあればいい。だから、小銭を貯めて、最高やら最新のものを求めようとせず、ローンやクレジットはきれいに精算して、大きな一歩を踏みだそう。

2. 計画に価値はなく、計画することに意味がある
これはウィンストン・チャーチルの言葉だ。事業を始める際に必要な心構えを的確に言い表している。完璧な計画を立てる必要はない。ステップごとに細かく予定したり、大きな工程表を描いても意味がない。確かに計画は必要だ。ただし、柔軟に計画変更できる機転が重要だ。ビジネスは、ロケットの打ち上げとは違う。むしろ船の航海に似ている。つまり、計画も準備も大切だが、新たな視野が開けたところで針路を再検討する必要がある。それによって大きな変化が生じるかもしれないが、それに応じて、方向性や計画やアイデアも変えていくのだ。あなたの事業を受けて周囲の世界に変化が生じれば、その都度、目指すべき目標を変える。だがその目標に至る途中で、まったく別の方向へ行きたくなることもある。そんなときは、あまり深刻に考えないほうがよい。完璧に計画しようとして考えすぎるのはよくない(だから最初の一歩が踏み出せないのだ)。そうでなければ、計画通りに事が運ばないときにパニックに陥ってしまう。とは言え、無計画に針路変更するのは危険だ。

3. 他人の意見をしっかり聞きつつ、振り回されず我が道を行く
知りすぎるのは、知らなすぎるのと同じぐらいよくない。知りすぎると他人の言葉を聞かなくなる。知らなすぎると、無謀なことをしてしまう。そこで、みんなの意見を聞き、手に入る情報を読むことは重要だが、同じぐらい、誤報や悪い誘惑や不適切な情報を無視することも大切だ。しかし、その情報が有意義か害毒かを見極めるのは難しい。つまり、中道が一番ということだ。他人の意見はよく聞く。しかし自分ひとりでも頑張ってみる。周囲を見る。そして失敗する。それを恐れてはいけない。自分が考えるほど、周囲の人たちは気にしていない。親しい友達や家族までもが、自分が一生懸命に取り組んでいることに、ほとんど興味を持っていないと知ったときは、たしかにショックだ。さらに、それが独創的なことであれば、部外者が理解できなくて当然だ。顧客やクライアントに対しては、自分がどのような価値を提供できるかを理解してもらうのは絶対に必要なことだ。銀行や投資家に自分のビジネスがどのようにして成り立つかを理解してもらうことも大変に重要だ。しかし、母親にわかってもらわなくても、大した問題ではない。まして、批判ばかりする有象無象の理解を求めることに意味はない。事業が続いていて、そこそこ食えていて、あなたが幸せなら、お母さんは満足なのだ。

4. 跳ぶ前に見る(そして学ぶ)
そして、跳んだあともしっかり見て学ぶ。今、どこかに務めていれば、同僚や、特にボスとの会話で、さまざまなレベルの知識や経験を得ることができるが、一人で事業を興したあとは、そうした知識を得るために何千ドルもの費用がかかるようになる。会社の事務作業、経営業務、財政報告といった退屈な仕事もそうだ。自分が会社を興したとき、そうした作業にどれだけの時間とコストとエネルギー(それにくだらないミス)を費やさなければならないかを考えてみよう。だから今のうちに、できるだけ多くの人と話して、得られる知識を得ておくのだ。今の職場が何であり、自分で思っている以上の価値ある情報が得られるはずだ。今の業種とはまったく別の仕事を始めようと考えているなら、なおさらだ。家庭学習も大切だ。Noloなどの情報サイトで必要な知識を学んでおこう。今のうちにしっかりと基礎を固めておくのだ。仕事を始めてしまったら、とてもそんな時間は取れなくなる。今の職場から何も持たずに出てしまうのは、じつにもったいない。

5. いつもしっかりとした第二案を用意しておく
もちろん、私は自分のビジネスが今も将来も、ずっと成功してくれたらいいと願ってる。しかし、とくに起業間もない小さな会社に、襲い来るすべての嵐に耐えられるだけの力はない。私たちの場合は、いざというときのための拠り所がある。Jillianは写真家だ。私はRevitの講師という仕事がある。そして、CNCで素材をカットするという仕事は、いつでもできる。この仕事がうまくいかなくなっても、食っていくことはできる。新しい職業経験を積む必要があると感じたら、手っ取り早くアルバイトという手もある。「自分の会社に人生をかける」というのは聞こえはいいが、いつもお金のことを気にしていては、いい仕事はできない。退路を断ってはいけない。いつもどこかに繋がりを持っておこう。つまるところ、大切なのは人だ。そして、楽しく仕事をすることだ。

6. すでにニッチ市場を見つけていても、気づいていないことがある
私は昔気質のギークだ。D&D、コミック、アニメと、そのときあまりクールじゃないものに凝っていた。また、コンピューターにも精通して、いろんなものを動かして遊んでいた。私には建築業での長い経歴があり、デザイン一般を愛するが、黒いタートルネックを着た、昔ながらのデザイン業界の人たちよりも、アーティスト、エンジニア、職人、プログラマ-との親交が深い。何かニッチなもの、自分が得意なもの、他人に真似のできないものがあれば、ビジネスの強みになる。私たちがこの会社を立ち上げたときは、ゲーム会社やソフトウェア会社の内装をやろうとは考えていなかった。ただ、いいものを作りたかっただけだ。ロボットを使って手頃な価格で、自分たちが作りたいものを作っていたら、それが、ギークな趣味も手伝って、今のクライアントの希望にぴったり合ったというわけだ。私たちは、彼らの世界にうまくハマった。みんなにも、自分がハマる世界があるだろう。それがビジネスにどう活かされるか、まだハッキリ見えてこないかもしれない。しかし、頭を使って考えれば、いつかかならず、それが力になる。

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 19, 2010 02:00 AM
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February 18, 2010

モノ作りのビジネスを考える

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これから数ヶ月間、Make英語版 Vol.21の「Your Desktop Factory (デスクトップ工場)」特集と連動して、Make: Onlineでも「モノ作りのビジネス」について考えていこうと思う。物作りの情熱を収入に結びつけるための企画だ。ごく気軽な売買から、少量の製品をネットで販売する方法、Etsyや最近開店したMaker's Marketなどの利用法から、より真剣な、長期的スモールビジネスの運営方法まで、幅広く取り上げていきたい。いろいろなMakerのインタビューや寄稿を予定している。それも、つい最近ビジネスを開始した人から、ひとりでなかなかの稼ぎを上げている人まで、さまざまだ。また、哲学的な考察から、具体的な技術の話までも網羅したい。

もしあなたが、すでに物作りをビジネスにしているなら、ぜひ話を聞かせてほしい。また、これからそうしたビジネスを始めたいと考えているなら、それに対する疑問や不安な点を尋ねてほしい。このシリーズで、我々に取材してほしいものがあったら、ぜひ教えてくれ。コメントに書いてくれてもいいし、私にメールしてくれてもいい(gareth at makezine.com)。とにかく、このシリーズはみんなに役立つものにしたい。とくに、こうしたビジネスを始めるのが夢なのに、わからないことや不安に足を引っ張られてるような人たちの助けになりたい。そして、すでにこのビジネスで経験を積んでいる人たちには、彼らの背中を押してやってほしいんだ。

Make英語版より:
make volume 21 little cover.jpg
Make英語版 Volume 21は「Your Desktop Factory (デスクトップ工場)」特集です。安価なコンピューター制御式製造機器を使って立体パーツを作る方法も紹介しています。付加造形式システム(RepRap、CandyFab)と切削式システム(Lumenlab Micro CNC)の紹介もあります。また、シガーボックスギター、800ドル以下でできる CNC、コードレス電動ドリルで走る電動ミニ自転車、マジックフォトキューブの作り方など盛りだくさんです。購読者のみなさんには、すでにお手元に届いているはずです。デジタル版でもお読みいただけます。お買い求めは Maker Shed またはお近くの書店でどうぞ。

- Gareth Branwyn

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 18, 2010 03:00 AM
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February 17, 2010

みんなの市場、Maker's Marketオープン!

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私たちの活動に、1年以上、興味を持って見守ってくれた方なら、私たちがMakers Marketの構築に力を注いでいたことを、なんとなく感じられていただろう。あれやこれや、いろんな苦労があって、取り憑かれたようにサイトを作り、あれこれ手配して、営業して、値段付けをして、やっとのことでこの小さなMakerのための市場をオープンすることができた。ここは、クールなギークグッズ(や、Makerが作った物)を売るためのオンラインのファーマーズマーケットと位置づけている。公式の文書には、「私たちが認めた世界のMakerによる科学的、技術的、芸術的な優れた作品を作者自身が直接販売する市場」となっている。

もう少し詳しく紹介しよう。

MakeとBoing Boingの協賛によって生まれたMakers Marketは、私たちが認めた起業家精神のあるMakerやアーティストが、DIY愛好家に向けて作品を販売したりサービスを提供するための場です。

Makers Marketで作品を販売する人々の多くは、Make、Boing Boing、Make: Online、CRAFT、Maker Faire、Make: televisionなどの業務を通じて知り合った作家たちです。すべての販売者はMakeまたはBoing Boingのスタッフが選択します。製品は "Maker-Made" です。つまり、販売者自身が製作、改造、実質的に考案したものです。

それぞれの販売者には、個別のショップ、作品を展示し販売するためのショーケース、ブログが与えられ、写真やビデオも掲載できます。そこで、お客さんやDIYコミュニティーとのコミュニケーションを取り合うことができます。Makeはウェブサイト、ツール、コミュニティーを提供します。販売者は、販売作品の受注から発送までの責任を負います。また、この市場のユニーク性やエネルギーやDIY精神を盛り上げる協力をしていただきます。

さあ、どうぞ見に来てください。私たちは最高に盛り上がっています。まだベータテストの段階なので、完全に準備が整うまで、今からどんどん見に来てやってください。

もし、あなたが独立系の作家で、作品やサービスを販売したいとお考えなら、Seller's FAQをご覧ください。審査の申し込みは簡単です。数分で完了します。私たちは、それを読み、原則的に1日から2日以内にお返事します。

とゆーわけで、とにかく行ってみよう!

Maker's Marketで販売されている私のお気に入りの作品をいくつか紹介しておこう。

marketSample.jpg
Atari Punk Console Kit, Rotobotmouse BYO Tinysaur Deluxe: T-Rex

- Gareth Branwyn

訳者から:作品を展示して販売するサイトは他にもいろいろあるけど、サービス(現在はCNC加工が1件ある)も提供できるところがちょっと違う。アメリカのDIY系の販売サイトの多くは、サービス業者がやっているところが多いからね。また、ここに出展した作家は、「詳しくはこちらへ」と自分のサイトに飛ばすのではなく、できるだけこのサイトの中でお客さんとコミュニケーションをとって市場を盛り上げてほしいと願っている。そのためのツールもいろいろ用意されています。

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 17, 2010 01:00 AM
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February 16, 2010

Make: Onlineのコメントに関する新しい方針とコミュニティーのガイドライン

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日本語版編集部から:日本語版では、下にあげられているような他者を中傷、攻撃するようなコメントはありませんが、このMake: Onlineを使ったコミュニケーションを行っていただく上での参考情報として掲載します。

長年にわたり、このMake: Onlineでは、コメントは広くオープンに受け付けてきました。誰かを中傷したり、あからさまな攻撃をしたり、スパムであったりしない限りは、みなさんのコメントは有効でした。また、匿名のコメントも受け付けてきました。

この方針により、みなさんから非常にたくさんの意見をいただくことができ、私たちは、このコミュニティーの一体感を敢えて作り上げる必要性は感じていませんでした。特に、DIYや電子工作や近年のMakerムーブメントの初心者のみなさん、つまり、プロジェクトのアイデアを練っているが、設計やメカに自信が持てないといった人々の多くが、ここで発言することを「怖い」と感じています。これは、何人かのMakerから個人的に聞いたことや、私たちが行った調査でわかったことです。そこで私たちは、読者のみなさんが、もっと自由にアイデアを共有でき、何でも聞くことができ、そしてなにより、大きな声で考えたり学んだりできるオンライン環境にしていきたいと考えました。

また私たちは、匿名のコメントについては、気軽に投稿できる反面、実名を隠すことで無礼な言動や個人攻撃を助長してしまうことも事実だと認識しています。Makeの雰囲気は、(他の技術系の人気サイトと比較して)大変に穏和ではありますが、これをMakerにとって、より親しみやすく仲間意識が持てる、年代や好きな分野や技術レベルを問わず、気楽に質問したり、助言を求めたり、仲間を作ったり、学んだりできる最高のコミュニティーに育て上げるために、これまでの方針を少しだけ変更することにしました。

手始めに、匿名のコメントを禁止し、コメントには一定の「品位」を求めます。コメントをポストする際に、送信ボタンの上に、次のメッセージが示されます。

Make: Onlineには品位規定があります。ここでは、相手に面と向かって言えないような言葉は一切使わないでください。Makeは、攻撃、スパム、宣伝、不快な言動と認められたコメントを削除する権限を行使します。詳しくは、Maker Community Guidelines(英語)をご覧ください。

Maker Community Guidelinesには、より親しみやすい環境を作るために、私たちがみなさんに望む協力の形を詳しく説明しています。

私たちがより良いコミュニティーを築くために計画していることは、これだけではありません。コメントのスレッドに「データマイニング」を応用して、特定の分野のアイデアを探しやすくする。コメントを単独の記事として採用して、より深く議論ができるようにする。また、よくコメントを寄せてくれる人たちをゲスト筆者として迎え、執筆してもらうことも考えています。今後のサイトのリニューアルでは、より多くのMakerが参加できるようにすることが最重要課題になります。そうした方向に進むための、これは第一歩に過ぎません。さらに、こちら側で私たちがしていることに、今よりももっとみなさんが参加しやすくなる方法を探っています。これは、考えるだけでもわくわくするものです。Maker Faireに参加したことのある方なら、または、このサイトや取材ビデオを見てMaker Faireのエネルギーを感じたことのある方ならおわかりと思いますが、まさにあのようなワクワクする感覚、連帯感、技術を教え合う喜び、フレンドリーな感じを、このサイトで表したいのです。最高のサイトにするために、みなさんのご意見をお聞かせください。

- Gareth Branwyn

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 16, 2010 12:00 AM
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February 1, 2010

若きMakerたちへ

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2008年のベイエリアMaker Faireの会場で娘のZollaを抱き上げるカリフォルニア州オークランドのMaker、Jon Sarriugarte。

先週開かれた高等教育カンファレンス(degree.org)で、私はMarieという女性に会った。これは彼女が聞かせてくれた幼い娘Annikaの話だ。

「私には、数学が天才的に得意な息子がいます。彼が何を求め、どこへ行こうとしているのか、なんとなくわかりました。しかし娘は違いました。彼女が何を考え、何をしているのか、私にはまったく理解できませんでした。それから私はMakeを知り、彼女がいつも何かをやりたがっていて、家の中でみつけた部品を使って何かを作ろうとしているのだとわかるようになりました。彼女はMakerなのだと気づき、とてもうれしく感じました」

Annikaの話を書かせてほしいとMarieにメールを書くと、彼女はその返事に娘さんの言葉を添えてくれた。「ママが1分間私に背中を向けたら、私はもう何かを作り始めるっていうこと、あの人に話した?」素晴らしい子だ。

これが意味することの大きさを、私は表現しきれない。母親が娘の新しい生き方を発見することに貢献できる雑誌の製作に関わっている私は、とても幸せだ。このような例は他にもたくさんあると思う。Makerだと思われることで幸せになれる子供たちが、どれほどたくさんいるだろうか。

Young Makers Program

去年の夏、PixarのTony DeRoseが私に、幼いMakerのためのプログラムのアイデアを話してくれた。彼と彼の子供たちは、去年、ポテト・ガトリング砲を作ってMaker Faireに持って来た。アイデアを思いつき、ガレージの工作室でそれを作り上げ、Maker Faireでみんなに公開する。それはすばらしい体験だった。こうした体験を、もっと多くの子供たちにも与えるべきだとTonyは考えたのだ。

私に話した以外にも、Tonyはサンフランシスコのエクスプロラトリウムのスタッフとも会って「2つのことを話した。1) ピクサーの名前を使って科学と数学の教育を推進したい。2) 彼の家族は物作りが大好きである」 Tonyは エクスプロラトリウムのLearning Studio (学習スタジオ)を長年運営しているKaren WilkinsonとMike Petrichに紹介された(彼らは毎年Maker Faireにエクスプロラトリウムの参加をアレンジしてくれている)。彼らの学習スタジオには、科学と数学の教育は機械をいじることによって発展するものであり、サイエンスセンターのような場所でそれを行うことで、より創造的に物作りや実験ができるという信念がある。彼らは、Tonyの提案をエクスプロラトリウムとして新しいアイデアを試す価値があると感じた。そして、Makeともさらに密接に活動していくことにもなった。

私たちは、物を作る人たちを招き、子供たちに実演をして見せるという案を話し合った。私たちは、電子回路の設計、ソフトサーキット、音楽、メカなどの分野のプロジェクトで見ていきたいと考えている。MikeとKarenはこの物作り体験をエクスプロラトリウムの常設教室にしたいと思っている。また私たちは、物作りの達人たちといっしょに何かができる場所も探している。そこで、我々はJim NewtonとTechShopを仲間に引き入れ、彼らとともに、サンフランシスコベイエリアでYoung Makers Program(ヤング・メイカーズ・プログラム)を立ち上げた。現在は試験運用の準備中だ。

Young Makers Programの概要を、Tony の言葉を借りて説明しよう。

人の学習方法にはいろいろあるが、物作りから学ぶことは非常に多い。幼い子供たちは、レゴなどの組み立てオモチャから豊かで際限のない経験を得ることができる。残念ながら、数十年前から学校から技術科の授業がなくなり、組み立てキットより上の技術を学びたい年長の子供たちやティーンエイジャーが学習できる場がほとんどなくなってしまった。


Young Makers Programは、そうした場を作ろうという活動だ。ネット上または現実社会で、物作りを学びたい子供たち、技術指導したい大人たち、そして工作設備によるコミュニティーを形成することが狙いだ。指導者は、プロジェクトの構想を持つ子供たちの相談にのり、漠然としたアイデアはいっしょに具体化させ、実際に作る指導も行う。こうした活動を通して、子供たちと指導する大人たちは、プロジェクトに潜む数学や科学や工学の原則などを引っ張りだし、道具の使い方や安全意識を習得し、さらには集団で力を合わせて発明や実験を行う文化を身につける。Maker Faireはその締め切りとなる。そして、そこで子供たちに作品を展示させ、お客さんに説明をさせる。

私としては、若いMakerたちを奮い立たせて、Maker Faireに参加してもらうために力を貸せたらと思っている。今年は、子供のための特別なエリアをMaker Faireに作って、そこでプロジェクトを発表してもらう。対象となるのは、中学校から高校の生徒たちだ。

- Dale Dougherty

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Feb 1, 2010 01:00 AM
Events, Kids, Maker Faire, Makers | Permalink | Comments (0)

January 15, 2010

書評:Cory Doctorow著『Makers』

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Makerの世界に身を置いている我々は、これから先、私たちがどうなっていくのかを心配しないわけにはいかない。ある時点で、ちょっと前までの数十年間のような世界に戻ってしまうのだろうか。あのころ、クラフトはおばあちゃんがするものであり、物作りは中年の技術指導員のすることであり、DIYらしきものと言えば、ビデオの録画設定を自分ですることだった。物は修理せずに捨てる。お金を借りて粗悪なガラクタを買う。まさに暗黒時代だ。

そんな生活にはもう戻らないと誰もが同意するだろうけど、疑問は残る。今のDIYムーブメントはどこへ向かっていくのだろうか。Cory Doctorowの最新刊『Makers』は、そこに焦点を当てて数十年先の未来を描いた小説だ。話の舞台は、従来の経済が完全に落ち込んだ世界だ。そこで立ち上がるのは、そう、ハードウェアハッカーにDIY愛好家にMakerといった面面だ。

物語は、コダセル社の重役、Landon Kettlewellの記者発表から始まる。コダセルは、コダックとデュラセルを合併させるという、突飛な構想から生まれた会社だ。破綻した2つの企業を合併させることに、いったいどんな意味があるのか。Kettlewellの夢は、DIYプロジェクトに資金とノウハウを提供して利益を得ることに特化したMaker企業を作ることにあった。2人組がガレージで事業を立ち上げるためには、5万ドルあれば足りる。コダセルは、そんな人たちに資金と経営マネージメントを提供するかわりに、収益の一部を徴収する。

当初、Kettlewellの革命(作者はこれを "ニューワーク" と名付けている)は、社員の引き抜き横領など、勢いのある企業には付きものの問題はあったものの、成功が運命づけられているように見えた。そこに、PerryとLesterという2人のスターMakerが登場する。山ほどのアイデアを抱える風変わりな物作りの達人だ。Kettlewellは、技術系ブロガーの Suzanne Churchを説き伏せてフロリダに送り、彼らを取材させた。さらに、彼らのアイデアを金にするためのビジネスマネージャーを送り込んだ。この5人が、この物語の中心人物だ。

ニューワーク革命は、卑劣な投資家や、やたら銃を撃ちたがる警官や、Makerたちの商才の欠如といった大きな問題に直面する。彼らは新製品で賭けに出て、成功と失敗を繰り返すが、そこでドクトロウは、オープンソース技術がビジネスの世界でどんな役割を演じるかを探っている。

私はこの主人公たち、とりわけ、Perry、Lester、Suzanneが好きだ。彼らの言動には同意しかねる部分もあり、あまり好きになれないこともあるが、それが単なるステレオタイプではない奥深い人物像の形成に役立っている。

もちろん、悪役も登場する。善良なハッカーやブロガーを脅かす存在だ。たとえば、執念深いブロガーのFreddy、強引なディズニーの重役たちだ。しかし、もっとも大きな問題の元凶となるのが、ナードたちの内部的な摩擦だ。貪欲な背広組みに煽られてアイデアを金にしようとする一方で、努力に見合った報酬を得つつ自尊心や倫理観や尊厳を守り抜こうともがく。

Makerムーブメントに魔法は残っているのか? 背広組みと共存できるのか? PerryとLesterは、己の精神の堕落と何度も何度も戦うことになる。彼らは金持ちになろうとは思っていない。何かを作っていたいだけだ。その意味で『Makers』は、未来予測小説であると当時に、警鐘でもある。

物作りの未来について、楽しみながら考えてみたい方にお勧め。

『Makers』
Cory Doctorow 著
出版社: Tor Books
ISBN: 978-0765312792

ドクトロウは、自身が推し進めるクリエイティブ・コモンズCommunity Commonsの考え方に従い『Makers』を無料ダウンロードできるようにしています。

- John Baichtal

原文

Posted by Tetsuo Kanai | Jan 15, 2010 03:00 AM
Makers, Reviews | Permalink | Comments (0)

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